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18歳で激安中古ロールスロイスのオーナーになって辛かったこと、楽しかったこと

●辛い点その2 夜は意外に目立たない  高級車と大衆車の両方に乗った方ならわかるかと思いますが、乗っているクルマによって、道での周りのクルマの反応が違います。びっくりする話と思われるかもしれませんが、高級車に乗っているときは、ウィンカーを出しただけで周りのクルマがすぐに譲ってくれるのに、大衆車だと譲ってくれないことが多いのです。  そういった、路上でのカーストにおいて、ロールスロイスというクルマはまさに頂点だと思うでしょう。しかし、特に夜において、ロールスロイスの後ろ姿は地味にも映るため、高級車扱いされないのです。

フライングレディ

 例えば、私が以前乗っていた三菱プラウディアは、濃紺の大型車で、リアガラスには真っ黒いスモークフィルムが貼ってありました。プラウディアは、ロールスロイスより知名度が圧倒的にないと思われますが、プラウディアでは確実に道を譲ってくれるのです。しかし、ロールスロイスでは、プラウディアほどの楽さを感じませんでした。 ●辛い点その3 誰もほめてくれない  ロールスロイスに乗っているということは、高級車自慢という観点だけでなく、ネタ的な面白さがあると言えます。しかし、意外とロールスロイスに興味を持っている人は少なく、ほめられることよりも、批判されることのほうが多かった記憶があります。 ●辛い点その4 洗車が面倒  シルバースパーは4ドアセダンですが、芸術品のような側面があります。特に、私が乗っていた89年式は、塗装がラッカー。独特の色合いの魅力が美しい半面、デリケートなのです。そのため、気軽に使って汚れたら洗車機という使い方はできず、汚れたら毎回手洗いしていました。  ボディが大きいため、1回の洗車には一時間以上の時間を要します。普通のクルマだと、うまく手を抜ける部分があり、チャチャッと終わらせる場合もあるでしょう。けれども、ロールスロイスの場合、そういう感じでするわけにもいかず、徹底的に洗車するという感じになってしまうのです。

ロールスロイスオーナーとして楽しかった点

 辛かった点が多々あったロールスロイスですが、楽しかった点もあります。ただ、その楽しかった点は、集約すると「ロールスロイスに乗っていたという思い出」ただ1つだと言えます。そして、その経験があるからこそ、セルシオを38万円で買うということが、現在の車選びにおける最適解だということがわかるのです。

大きな後席ヘッドレストが特徴的なリアビュー

 ロールスロイスというクルマは、普通のクルマとあまりにも違うため、乗ってみないとわからない点が多々あります。  かつての私のように、普段遣いできるだろうと思って乗ると、そのギャップにストレスを感じることでしょう。ただ、ほかの方にオススメできないかというと、そんなこともありません。特に、学生などの方で、YouTubeで一発当てたいと考えている方には、ロールスロイスというアイテムは面白いでしょう。  では、私は二度とロールスロイスに乗りたくないかというと、そんなこともありません。今でも機会があればSZ系にもう一度乗りたいと思っていますし、次回はセカンドカーという前提で購入することにより、うまく付き合うことができるだろうと考えています。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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