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非正規社員の憂うつな里帰り…親戚の子に「お年玉が一番安い」と言われるツラさ

子どもたちから「お年玉差別」されるのがツラい

「子どもたちは純粋ですから、親たちが私のことを話しているのを聞いているんでしょう。『仕事がないからお金がないの?』とか、『お嫁さんがこなくて悲しい?』とか、どストレートに問いかけてくるんです」
お年玉

社会人となれば、親戚の子どもたちにお年玉をあげる側になるが…

 とはいえ中島さん、4月以降の正社員採用が決まり、今年の正月はやっと親族にも温かく迎えられそうな兆しもあった。さらには、2年前から付き合っているという女性とも、来年中には婚約する予定だが、やはり目下の悩みといえば、親族の子どもたちから「お年玉差別」されること。 「子どもたちの評価は、その親である私のきょうだい、親族からの評価そのもの。甥っ子たちはすでに高校生、大学生になるし、お年玉も全員に配るとなれば10万円近くになる。再就職が決まったとはいえ、手元にまとまったカネはなく、どうやら今年までは“1000円おじさん”などといわれるのを我慢するしかなさそうです。まあ、頑張って2000~3000円くらいは包みたいところですが、余計悲惨になりそうで……」  そう話す中島さんが、いま頃どんな顔をして正月を過ごしているのか定かではない。そんな世知辛い子供たちにお年玉なんかあげなくていいじゃん、と思うが、地方の名家ではそうもいかないのだろうか…。  ともあれ、社会人となり、お年玉をもらう側から渡す側になった途端、正月というものがいかに「ありがたくないイベントか」と思い知った人も少なくないはず。現代っ子は、我々が思う以上にドライで、現実的なのだ。<取材・文/森原ドンタコス>
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