お金

ラーメンに1000円近く出すのに「ブランド品は興味ない」という人の間違い

外食で実践している「選ぶ楽しみ」をモノを買う消費にも

 「売れる」というところから少し脱線してしまいますが、心の豊かな消費として、思いつくのが外食選びです。外食って、単に食べることだけを考えれば吉野家の牛丼やファストフードで300円くらいに済ませることができますね。しかも、「食えればいい」というこだわりのない人に限って吉野家などの低価格店でサイドメニューをあれこれ注文して結局高い値段を払っていたりします。  しかし、豊かな人は、高い安い関係なく外食にはこだわり、一回一回の食事を大切にしています。この外食もまた、消費の限度額に含まれます。  安価で楽しめて、お手軽感があるグルメといえばラーメンが代表。普通のファストフードと比べたら1杯800円でも割高なイメージですが、渾身の一杯が1000円以下で食べられるという文化は多くのラーメンファンを生み出しました。  また、本当に外食を楽しんでいる人は、評判がいいお店から、個室接待向きのお店まで用途によるレストラン選びの話題が尽きません。要するに、食事に関しては、「身の丈の生活」と言っている人でも、多くの人が「選ぶ」ということに楽しみを感じています。  つまり、レストランは選ぶ段階からエンターテインメントとして成り立っているのです。戦後食べるものに困っていた日本人は、食べるものに困らなくなった時代に食事をエンターテインメント化しました。つまり、豊かになったということです。

現代の日本では、多くの人がエンターテインメントとして食事を楽しんでいます

 お金があるないにかかわらず、これだけモノが多い現代の日本において、レストラン選びは日々、考えてする行為でしょう。これまで話してきたように、腕時計だったら「買って使って高く売る」ということが楽しめますし、家具だって「100万円の高級家具を買った値段と同じ額で売る」というような消費が成り立ちます。外食はもちろん、「売れる」モノには入りませんが、豊かに消費をするという点では同じです。いいお店に行ったら人に自慢したくなるし、連れていきたいと思うでしょう。  とはいえ、せっぱつまって人生に余裕がなくなると、金銭的にも時間的にも食べ物を取捨選択する余裕すら生まれなくなります。気がつけば、毎日同じようなものを食べていた、など。しかし、そういう人でも休日となると話は別。余暇の楽しみとしてラーメン屋さんに並んだり、おいしいレストランに行ってみたりします。そうなると、みなさん食に関しては貪欲なのだなあと実感しています。レストラン選びはすでに多くの人が「選ぶ」ということを重要視しています。これを、モノを買う消費にも存分に生かしていただきたいのです。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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もう新品は買うな!

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