【2・26 UFC JAPAN】格闘技の「黒船」襲来! で、PRIDEとかと何が違うの?
いよいよ今週末、2月26日に迫った「UFC JAPAN」。
日本開催が11年ぶりとなる同大会だが、11年前と違い総合格闘技の中心がアメリカに移行してしまった今、UFCはアメリカのプロスポーツでも4大スポーツ並の人気を誇るようになり、「もうひとつのメジャー」と言われている。まさに、「黒船襲来」なのである。
http://www.wowow.co.jp/sports/ufc/index.html
解説:高阪剛、稲垣收
実況:高柳謙一、西達彦
進行:大久保涼香
ゲスト:福山雅治
主な対戦カード/
ライト級タイトルマッチ:フランク・エドガー VS ベンソン・ヘンダーソン
ウェルター級:秋山成勲 VS ジェイク・シールズ
ライトヘビー級:クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン VS ライアン・ベイダー
ヘビー級:マーク・ハント VS シェイク・コンゴ
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「UFC」とは一体何なのか? 今までの総合格闘技と何が違うのか? なぜかつて総合格闘技の先進国だった日本が、アメリカにその地位を抜かれてしまったのか……?
自身もUFCのリングに上がったこともある現修斗世界ウェルター級王者、弘中邦佳選手に今大会の見所とともに世界最先端のMMA(mixed martial arts=総合格闘技の英語名)について語ってもらった。
――UFCと今まで我々が観てきた日本の総合格闘技との大きな違いとは何でしょう?
「一番大きな違いはなんといってもUFCがケージ(金網)で囲われた円形に近い場所で行われるという点です。日本の総合格闘技の多くがボクシングなどと同じ四角形のリングを使用していますが、これは寝技があるMMAにおいてはいろいろと不都合な点が多いんです。例えばリングではロープの下が開いていますよね。そこから顔や身体が出てしまうことでブレイクがかかり動きが止まってしまう。しかし、ケージはそもそもMMAを念頭に造られたもの。身体が外に出ないため寝技でもブレイクがかからず、止まらない攻防が見ることができるんです」
――選手としてもケージとリングでは勝手が違うんですか?
「まず技術体系が違ってきます。ロープの隙間から身体が出ることはないので、ケージに相手を押し込んでテイクダウン(相手を倒すこと)を取ることができます。ディフェンスするほうも、ケージを利用してブリッジをしたり立ち上がることもできる。ブレイクがない分、これらを念頭に置いた上での技術の攻防がよりシンプルに出るんです。また、気持ちの面でも違います。ケージの中に選手とレフェリーだけが入り、一度中に入れば鍵がかけられます。まさに”闘技場”の趣で、僕の場合は闘争心が燃えてきます」
――ケージ以外でUFCとかつてのPRIDEなどの違いは何でしょう?
「グラウンドでの肘があることですね。相手をガードに入れた状態では攻撃手段が限られますが、ここに肘があるとまた全然違ってきます。肘でどうグラウンドの攻防が行われるか、ここに注目するのもいいですね。あとは、UFCの場合、地味であろうと強さが何より物を言うというのが重要です。ジョン・ジョーンズやアンデウソン・シウバといった”生き物として強い”タイプが上にいる一方で、相手の長所を消してオールラウンドに優れた”地味強”なタイプでも上に行ける。また、そうした”地味強”な選手でも、キャラクターなどとは別の部分、洗練された技術や驚異的な運動能力など”アスリート”としての能力がきちんと評価されるところも魅力ですね」
――それにしても、かつてはPRIDEなど日本の総合格闘技は世界の選手が目指すリングだったのですが、これほどまでにアメリカに差を付けられたのはなぜでしょう?
「何よりも選手層の厚さですね。オリンピックを目指すアマレスの選手がアメリカにはたくさんいますが、彼らがオリンピック同様MMAも一つの”道”として普通に選ぶ土壌がある。その背景に、UFCがMMAのオフィシャルルールを制定し、ラウンドごとのマスト裁定など競技として確立させたことがあります。日本もいろいろな格闘技がありますが、連盟などの支配が強く、なかなかMMAを選択肢の1つとして選ぶような土壌になっていませんから。また、トレーニングの環境においても、UFCの選手となれば報酬も多く、それだけで食っていける。日本だとなかなか難しい。トレーニング施設にしても、MMAジムなどは倉庫のように巨大な施設でさまざまなトレーニングを行える。日本のジムはやはり狭いですからねぇ」
――今大会注目のカードはどの組み合わせでしょう?
「まずはチャンピオンシップであるフランク・エドガー対ベンソン・ヘンダーソンでしょう。フランク・エドガーは一見格闘家には見えないような紳士的な風貌で、トータルに優れたいわゆる”地味強”な王者ですが、1ラウンド目にダウンを取られても、後半にかけてまったく衰えない驚異的な動きで逆転してしまうような選手です。この王者を激しさや面白さも体現するタイプのベンソン・ヘンダーソンがどう崩していくのか? 崩せるのか? というところに注目したいですね」
――今大会では日本人選手も多く登場しますね?
「まずは、アジア戦略の上でもUFCが重要視している秋山成勲選手ですね。柔術黒帯でグラップリングでは世界屈指の技術を持っているジェイク・シールズという強豪選手を相手に、秋山選手がどう挑むのか? これは楽しみです」
「また、日本人選手では唯一UFCで長期的に勝ち星を上げて活躍している岡見勇信選手の凱旋です。ずっとアウェーである海外で戦って勝ち星を上げてきた岡見選手の姿を日本の皆さんにもぜひ見てもらいたいですね」 <取材・文/Edward Takaya(本誌特約)>
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