海外スマホを買ったら日本では違法な機能が…要注意の機種とは
クラウドファンディングで望みの製品を手に入れる、というスタイルが敏感な層には定着しつつある。クラウドファンディングは、ネットユーザーから資金を調達したのちに製品を開発、量産する仕組みである。そのため、クラウドファンディングを通した金銭と製品のやり取りは「売買」ではなく、どちらかといえば「出資」に近い。
だからこそ斬新な製品も登場するのだが、中には日本で使用したら御法度という代物も存在する。この記事では、「クラウドファンディングの罠」とも言うべき要注意の製品をご紹介したい。
私たちの生活に無くてはならないスマートフォンだが、クラウドファンディングでも新しい機能を備えたものが出展されている。それもメジャーなメーカーのものではなく、いわゆる中小企業がクラウドファンディングを通じて資金集めを行っているのだ。中小メーカーだからといって、その製品の質を馬鹿にしてはいけない。アイディアと技術はあるが販路がないという企業が、クラウドファンディングで名を挙げているのである。
たとえば、今年の初め頃に米国のクラウドファンディング「Indiegogo」に登場した『Doogee S90』(中国のメーカー、Doogee。すでにAmazon等でも並行輸入品が販売されている)。
これはモジュラー型のスマホで、本体以外にもそれぞれの機能が与えられたモジュールが4種類用意されている。暗視カメラモジュール、ゲームパッドモジュール、トランシーバーモジュール、モバイルバッテリーモジュール。
闇夜でもくっきりとした写真を撮影できる暗視カメラは、持っていれば何かと役立つものだろう。スマホでゲームをする人にとっては、ゲームパットは欠かせない。長期出張などではモバイルバッテリーがどうしても必要になる。以上の3つのモジュールに異論を感じる必要はない。
しかし問題は、トランシーバーモジュールである。これは400-480MHz帯の電波を使用し、契約通信会社の回線が届かない場所でも通信を可能にするという触れ込みだが、日本では国の許可なく利用すると電波法に抵触してしまう。
そもそも電波というものは公共財産で、我々が普段使っているスマホの電波も通信業者がライセンスを取得して運用しているものだ。時折、キャバクラの客引きが仲間との連絡用に違法無線機を使用して逮捕されたという話題を耳にするが、ノーライセンスの無線通信は他の機器に干渉してしまう上、案外あっさりバレてしまう。アマチュア無線の愛好家が、不審な通信を発見して総務省に通報することもよくある。
もしDoogee S90のトランシーバーモジュールを日本国内で使用した場合、待っているのは留置所と裁判所である。
一歩間違えれば檻の中? トランシーバー機能搭載のスマホ
日本で許可なく使うと違法なトランシーバーモジュール
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