乃木坂46の西野七瀬、HKT48の指原莉乃と、有名アイドルの卒業が続き、ベイビーレイズJAPANやPASSPOなどグループアイドルの解散が相次いだ平成最後の年。ブーム衰退と言われているが、日向坂46の曲が初週売り上げで歴代1位獲得など再び盛り上がりを見せている。平成から令和へと突入した今、新時代を担うアイドルを総まとめ!

AKB48グループ
アイドルは“仮想彼女”ではなく“仮想の娘”であり“仮想家族”
日本の芸能界に「アイドル」という存在が定着したのはいつ頃からだろうか? 昭和生まれの人なら、中山美穂に南野陽子、浅香唯らが人気を集め、おニャン子クラブが新しい風を吹かせた昭和の終わりのアイドルシーンを思い浮かべるかもしれない。そして、平成元年。Winkがレコード大賞を獲得し、アイドルの勢いは加速していく。
しかし、バンドブームなどの影響で、徐々にテレビを中心に活動しないアーティストがチャートの人気上位を占めるようになり、人気歌番組『ザ・ベストテン』(TBS系列)の終了をはじめに、歌番組が激減。テレビを中心に活動していたアイドルは縮小を余儀なくされていく。そんななか、新たなアイドル像を打ち出したのが、ライブハウスでの定期公演を始めた東京パフォーマンスドール(以下TPD)だ。当時、ライブ会場に通い詰めたというニッポン放送アナウンサー・吉田尚記氏は語る。
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■ざっくり振り返る平成アイドル史
1989年:Wink「淋しい熱帯魚」でレコード大賞受賞
1990年:東京パフォーマンスドール結成
1991年:牧瀬里穂が「Miracle Love」、観月ありさが「伝説の少女」で歌手デビュー
1996年:SPEEDが「STEADY」でミリオン達成
1997年:モーニング娘。がテレビ番組『ASAYAN』で結成。広末涼子が「MajiでKoiする5秒前」で歌手デビュー
1999年:モーニング娘。の「LOVEマシーン」がミリオンヒット
2000年:Perfume結成
2005年:AKB48が秋葉原48劇場でデビュー公演開催
2008年:ももいろクローバーがお披露目
2010年:アイドル戦国時代と言われるブーム到来
2012年:AKB48初の東京ドーム公演を開催。前田敦子が卒業
2016年:乃木坂46「サヨナラの意味」で初のミリオンヒット
2018年:欅坂46「ガラスを割れ!」で初のミリオンヒット
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「当時はアイドルがほとんどいませんでした。そんななか、MCなしのライブ、洋楽テイストのかっこいい楽曲、ユニット活動など、ライブ現場に意識があった数少ないアイドルがTPDだったんです」
アイドルの舞台を「コンサート」から「ライブ」にと第一歩を踏みだしたTPDの功績は大きく、その後は時代の変化とともに、AKB48の劇場公演、ライブハウス中心に活動するアイドルの登場など、どんどんアイドルとファンの距離が近くなっていく。