更新日:2019年06月20日 22:39
仕事

イノシシを一撃で撃退…強すぎる父親に息子は何を思うのか?

「ウチの父親は、最近問題になっているモンスターペアレンツとは別の意味で怪物。誰かに迷惑をかけるわけではないですが、長男の私は昔から振り回されっ放しで……」

一般人なのに身体能力がプロアスリート並み

モンスター親

写真はイメージです(以下同じ)

 そう訴えるのは、地方公務員の塩見卓朗さん(仮名・26歳)。実は、彼の父親はプロアスリートもビックリするほどの身体能力だという。 「雰囲気的には、タレントの武井壮さんをさらにマッチョにしたような感じです。子供のころはリンゴを素手で握り潰すのを何度も目撃しました。小学校ではほぼ毎年、父兄が出場するリレーに参加していて、いつもぶっちぎりでした。100メートルのベストタイムを聞いたら『若いころだけど11秒台』って。そもそも元陸上部ですらないのに(苦笑)」  ちなみに父親は柔道で全国大会出場の経験もあるらしく、高校卒業後は体育大学に進学。卒業後は警備会社に就職し、今も身体を鍛えるのが趣味で日課になっている。 「柔道以外にも格闘技全般が好きみたいで空手も黒帯。ほかにもサンボやムエタイなどのジムに通っていた時期もあり、子供のころに父親が出場したアマチュア格闘技の大会に母親と応援に行ったことも何度かあります。  今でも鮮明に覚えているのは、和彫りの入れ墨が入った強面の相手を1ラウンドでボコボコにしてKO勝ちしたこと。それを見て、絶対に父親を怒らせちゃダメだと子供心に誓ったものです。だから、中高生のころも反抗期ってほとんどなかったんですよ」  ただし、父親はスパルタ教育というわけではなく、息子である卓朗さんには基本的に甘かったとか。無茶な筋トレなどを強要させられたことは一度もないそうだ。

イノシシも蹴り一発で撃退!

「でも、小学校のころに何度か父親と2人でキャンプに行ったことがあるのですが、それがとんでもなく過酷でした。場所もキャンプ場とは名ばかりのほぼ整備されていない山奥で、ライターやマッチを使わずに火をおこしたり、食事もお米以外のおかずは川魚や山菜など現地調達した食材のみとサバイバル訓練に近いものでした。父親は『覚えておけば、いざという時に役に立つ!』と言っていましたが、どんな状況を想定しているのか息子の僕でもわかりません(笑)」  それでも頼りがいのある父親として尊敬していたのは事実。実際、間一髪の場面で父親に助けてもらったこともあるそうだ。 モンスター親 「これも子供のころのキャンプの話ですが、イノシシに襲われたことがあったんです。あまり大きくはなかったですけど、僕は恐怖で足がすくんで動けなかったんです。そんな自分に向かってイノシシは突進してきたんですけど、横から父親が渾身の蹴りを見舞って撃退してくれたんです。  父親はキャンプのとき、いつも鉄板の入った安全靴仕様のブーツを履いており、それも幸いしたのかもしれませんがすごくカッコイイと思ったものです。家に帰った後、話を聞いた母から『アナタがあんな山奥に連れてかななきゃこんな危ない目に遭わなかった!』と怒られてションボリしていましたけどね」
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父親には勝てる気がしない
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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