更新日:2023年03月28日 08:48
仕事

育休男性を転勤させたカネカのパタハラ問題…キャバ嬢たちの見解は?

―[キャバ嬢に訊け]―
 化学メーカー「カネカ」の男性社員が育休直後に関西への転勤を命じられたことが話題になっている。ことの始まりは、同社元社員の妻とみられる人物が6月1日にツイッターで「有休をとらせてもらえず」「子供の保育園入園が決まったばかりで関西に転勤内示」され、現在夫は退職したと投稿したことだ。
カネカ問題

画像:カネカ公式サイト

 それと同時に、男性の育休義務化を求める自民議連が6月5日に発足した、という報道が注目を集めている。これに対しては様々な議論がなされているが、男性育休制度が今後どう変わっていくのか注目したいところである。

男性育休制度…キャバ嬢たちの意見は?

 キャバクラ嬢の中には結婚していたり、シングルマザーとして子供を育てている女性も少なくないのだが、今回の2つの報道について彼女たちは何を思うのだろうか。キャバクラ嬢の視点で見解を聞いてみることにした。  まず話を聞いたのは東京郊外のキャバクラで働くアイリさん(仮名・28歳)。2人の子供を持つシングルマザーの彼女は、今回の報道についてこう述べる。 「ハタチで結婚して出産したのですが、旦那も同じ歳だったので育児にはまったく協力的じゃありませんでした。仕事だけは真面目にしてくれていたのですが、付き合いで飲みに行くのはほぼ毎日。それなのにすぐ2番目の子ができたので、結婚して最初の4年間ぐらいはワンオペ育児でした。なので、最初の頃は実家の両親に頼ることも多かったです。旦那は夜遅く帰ってきてもご飯の用意をお願いしてきたり、洗濯物は脱ぎ散らかしっぱなしで。
男性育休

写真はイメージです(以下同じ)

 1度、友人の結婚式があって旦那が『面倒見とくよ』というのを信用して預けたら、『ミルクの解凍ができない』『子供が全然泣き止まない』と何度も電話がかかってきて。  子供が泣き止まないは別として、母乳の解凍は出かける前にちゃんと教えたのにですよ!? それも、1人目ならまだしもこれは2人目のときの話です。仮に育休を義務化したとしても手のかかる子供が増えるだけだと思いますけどね……」  アイリさんのように「夫に子育てを任せるのは面倒が倍になりそう」という意見を持つ女性は少なくないはずだ。都内の熟女キャバクラで働くジュンさん(仮名・32歳)もその1人。 男性育休問題 「自動車メーカーに勤める夫は現在、海外赴任でタイに行っています。子供が産まれてすぐ赴任したので、たとえ育休が義務になりこっちに戻ってきても、何もできないんじゃないの? というのが本音です。  私も1人目育児で手一杯になる場面も多く、実家に預かってもらうこともよくありますし。友達からは『それなら働かなくてよくない? 夜働かなくてもやっていけるでしょ?』と言われますが、将来何があるか分からないし、子供のために貯金しておきたいという気持ちがあるんですよね」
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キャバ嬢がカネカ問題について思うこと
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano

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