更新日:2023年03月28日 09:09
仕事

社内メールと電話は一切不要!「サイボウズ式」の斬新すぎるチーム作りとは?

チーム内のやり取りを「全社員に公開」している

 また、サイボウズ式のやり取りは、編集部メンバーだけじゃなく、なんと全社員に対しても公開されているという。言うならば部署間の情報に垣根がないような状態だ。 「これまでは隣の部署がどんな仕事をしているのかなんて、なかなか知りえない情報でしたよね。でも、ビジネスのスピードがどんどん速くなっている現代には、そのやり方では非効率だと思います。むしろ、チームに『外の視点』を積極的に取り入れたほうがいい。実際にサイボウズ式の記事で過去最大のヒット作は、編集部員じゃなく営業部署の人の書き込みから生まれたものでした。僕らだけじゃ誕生しなかった記事が、外の視点を入れることによって生まれたわけです。これこそ、情報をオープンにする醍醐味だと思います」  ただそれは、言うなれば「すみません!仕事をミスしちゃいました!」なんてやり取りすら全社員に見られてしまうわけだが……抵抗はないのだろうか? 「たしかに、普通は『ミスを知られたくない』『相談事はこっそりしたい』と思いがちですよね。けど、ミスを隠し続けてしまうと本人が後ろめたい気持ちになり、仕事のパフォーマンスにも悪影響が出ます。都合の悪いことほど早い段階でチーム内に共有しないと、後々致命的な失敗につながるわけです。だから僕らの場合、失敗したことは率先してキントーンに書き込み、チームみんながその内容を把握できるようにしています。そうすれば失敗すらチーム全体の学びの材料になるんです。成功も失敗もすべてチームのものにする。そうすれば、一人ひとりの当事者意識がより強まり、チームの力も伸びていくんです」  これまではメールや電話ばかりが使われてきたが、最近ではSlackを導入する企業が増えるなど、チーム内での情報共有ツールがどんどん多彩になっている。それと同時に、一連の働き方改革の流れで、働き方の幅も年々広がっている。 「自由に働き」つつ、「チームとして」どうやって成果を上げていくのか――。サイボウズ式の取り組みは、その課題を解決する大きなヒントになりそうだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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「未来のチーム」の作り方

《働きやすさ》を考える メディアが自ら実践する

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