渋滞緩和じゃない!新東名全線開通先送りで老い先短いカーマニアが残念に思ったこと
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
8月27日、NEXCO中日本は、新東名高速道路の唯一残されている未開通区間(伊勢原JCT-御殿場JCT間)の全線開通が、当初予定していた2020年度から3年遅れて、2023年度になる見通しであることを発表した。
具体的には、東名と接続する伊勢原JCTから伊勢原大山IC間(2km)は、予定通り今年度中に開通するが、伊勢原大山IC-秦野IC間(13km)は1年遅れて2021年度中、秦野IC-御殿場IC間(26km)は3年遅れの2023年度中、そして御殿場IC-御殿場JCT間(7km)は予定通り2020年度中の開通となる。3年遅れる秦野IC-御殿場ICでは、神奈川県松田町の中津川にかかる中津川橋建設現場付近で、のり面の崩落や橋梁の設計見直しなどが生じ、大幅な遅れが余儀なくされたという。
未開通区間の末端部は予定通り開通するが、高速道路はネットワークとしてつながってこそ意味がある。2023年度の全線開通まで、新東名の利用は実質的にはお預けとなると考えてもいい。
先送りは周辺施設には影響しても渋滞緩和への影響は?
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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