出会いがあれば、いつか別れも訪れる。恋人や夫婦いずれの場合でも「もし別れることになってもできれば円満に……」と思う人は多いかもしれないが、実際にはそんなキレイな形で別れられるのはごく一部のカップルだけ。

写真はイメージ(以下同)
多くの場合、そもそも片方は別れることに納得していないだろうし、なかにはドロ沼化するケースも珍しくないはずだ。
理由も言わずに一方的に別れを告げられた
「私なんかストーカー扱いされましたからね。彼女の言うことを信じる人も多く、完全に悪者扱い。自分が出会った女性のなかではワースト1位のひどい女ですよ」
思い出したら今でも腹が立つと憤るのは、自動車メーカーに勤める守田浩次さん(仮名・36歳)。2歳年下の相手女性とは飲み会を通じて知り合い、24歳から2年半交際。結婚も意識していたそうだが、ある日彼女からメールで一方的に別れを告げられたという。

「次のデートや旅行の計画を立てていた状況でのコレですから当然納得できませんよ。まずは事情を聞こうと彼女に何度も電話をかけましたが、一度も出てくれませんでした。それでメールで理由を尋ねても『ごめんなさい。別れてください』といった内容ばかり。話を切り出された日と翌日の2日間、そういうやりとりを続けましたが彼女の意思があまりに固かったので諦めました。理由を聞けてもどうせ男絡みでしょうし、だったら知ったところで意味ないですから。私もこの状況でまだ付き合いと思えるお人好しでもなかったので」
それでも自宅マンションには彼女の服や化粧品などの私物が数多く残されており、彼女の意思を確認したうえで郵送。自分を一方的に捨てた相手にも筋を通したとか。
ところが、別れてから2か月後、警察から突然電話がかかってきて「
○○さん(元カノ)に連絡を取ろうとしたり、待ち伏せするのはストーカー行為になるのでしないように」と注意を受けたのだ。

「真顔で何かの間違いでは?と聞いちゃいましたよ。身に覚えがないと潔白を訴えましたが『
みなさん、そうおっしゃるんですよ』とまったく信じていない様子でした。彼女が警察に相談したから私のところに電話が来たのは理解できますが、別れてから彼女とやりとりしたのは部屋にあった彼女の私物をどうするか尋ねたときの数回のメールだけ。だから、彼女のことが気味が悪いというか、自分に身の危険が及ぶのではという恐怖はありました」
ちょうどこの時期、ガラケーからスマホへの機種変更を考えていたたため、そのタイミングに合わせて電話番号とメールアドレスも変更。自から連絡手段を断った。
だが、この時点で守田さんの勤務先では、彼がストーカーとの悪評がすでに広まっていたのだ。
「私の会社に彼女の友人が勤めていて、どうやらその女性がストーカーだと言いふらしたそうです。それを聞いた上司から確認が入って事実を知ったのですが、まさかここまでされるとは思っていませんでした。事情を説明して上司は私のことを信じてくれましたが、女子社員からは距離を置かれ、こちらが話しかけてもそっぽを向かれる状況になっていました」
さすがに居心地の悪さを感じたこともあり、あっさりと転職を決断。もともとその会社に長く勤める気はなかったというが、潔白を証明したいとは思わなかったのだろうか?