これからの時代、アイドルとして「デブ」は十分武器になる
倉科:僕らは100kgを越えた方を「プロ」と呼んでいるんですけど(笑)、男のデブにとっても100kgは一つの壁なんですよね。
大橋:私、けっこう早い段階で越えました(笑)。
倉科:それはきっとデブの才能があるんですよ(笑)。でも、日本にはまだ「痩せていれば素晴らしい」「痩せているほうが太っているより上」という風潮というか、信仰に近い価値観が根強いですよね。
多田:確かにそう思います。どうしても外見で決められてしまいますよね。
倉科:でも、一口に「デブ」と言っても人それぞれの理由や背景もあるし、むしろ痩せている人より食生活や健康に気をつけている人もいる。それなのに「デブだから」などと乱暴にくくるのは、もはやナンセンスだと僕は思うんですよ。
多田:私は一時期、オーストラリアで暮らしていたことがあるんですが、ビーチでは私より体が大きな50代くらいの方が水着姿で堂々と歩いているのを見て、すごく憧れたのを覚えています。
大橋:確かに、海外のデブのみなさんは堂々としていますよね。びっくえんじぇるの通販サイトでも海外から注文が寄せられるんですよ。特にイギリスとか。
多田:私たちのサイトに寄せられるコメントは中国や韓国からも多いですね。去年、メンバー2人が脱退する前ですけど、
「アジアンボス」という海外のチャンネルから取材されたこともありました。
倉科:いっそのこと海外からの逆輸入でブレイクするという方法もありだと思いますよ。
大橋:そうですね。でも、今の私たちには逆境の日本だからこそ立ち向かっていきたい、という気持ちもあります。
倉科:なるほど。でも、これからの多様性の時代、アイドルとして「デブ」は十分、武器になる可能性を秘めていると僕は思います。びっくえんじぇるのみなさんには「痩せていなくてもエンターテイメントはできるんだ」ということをぜひ証明して欲しいですね。