衰え知らずの武豊の「逃げ」に注目! G1・チャンピオンズカップ予想
先週のジャパンカップの記者会見で、思わずニヤけてしまう一幕があった。
――Who is the best young jockey in Japan at the moment?
(今の日本で一番乗れる若手騎手は誰だい?)
記者にこう問われると、一瞬間を置いたその男は、こう答えて笑った。
――It’s me.
(僕じゃないかな)
こんなウィットに富んだ答えをしたその“若手”こそ、日本競馬のレジェンド武豊騎手(50)である。
大レースになるとどうしても話題性のある外国人騎手の話ばかりになってしまいがちだが、武豊騎手が相変わらず元気だ。先週の土曜日には4年ぶりに年間100勝到達。毎年のように勝ち続けることはもちろん凄い、だが50歳にして再び上昇するのは、ある意味それ以上に凄いことではないか。
そして、冒頭のインタビュー内容もあながち冗談とは思えなかったのが、ジャパンカップでの騎乗ぶりだ。今年はマカヒキに騎乗しての参戦となったが、2016年のダービー馬ながらその後フランスで勝利を挙げて以降3年以上勝ち星から見放されており、当日は12番人気。ほぼノーマークの状態だった。
しかし、レースでは出遅れるとすぐにインに進路を切り替え、14番枠からラチ沿いに馬を寄せていく。そして道中は最後方をゆったり追走すると、直線の半ばから斜めに進路を取り大外へ持ち出し、最後は猛然と伸びて来た。さすがに上位勢とは力の差があったものの、大健闘の4着。この4着は騎手の力以外何物でもなく、改めてレジェンドの凄みを見せつけられた。武豊騎手自身、年齢のことを問われるのはあまり好まないようだ。冒頭のやり取りも笑顔で答えてはいたが、半分本気なのではないか。
そんな武豊騎手には、必勝パターンがある。それは、“逃げ”である。記憶に新しいところでは、やはりキタサンブラックとのコンビだろう。同馬の4歳時から手綱を握ると、以後引退まで12戦でコンビを組み、天皇賞(春)やジャパンカップ、有馬記念といったビッグタイトルを、巧みなレースコントロールによって先手を奪いそのまま逃げ切ってみせた。
その他、海外でも活躍したエイシンヒカリやトウケイヘイローといった馬たちとのコンビでも、逃げる作戦で素質を開花させている。並み居る外国人ジョッキーが腕っぷしの強さで馬をコントロールすることを得意とする一方、武豊騎手は馬をリラックスさせ気分よく走らせることに長けている、そんな印象が強い。
さて、今週末はダートの王者決定戦・チャンピオンズカップ。例年通り各路線から豪華メンバーが揃ったが、その中で武豊騎手が手綱を取るのがインティだ。
衰え知らず、4年ぶりの年間100勝到達
逃げ切りが武豊騎手の必勝パターン
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