更新日:2020年05月30日 16:19
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競馬の達人日本ダービー予想 重視するのは枠か距離適性かローテか

 いよいよ5月31日、東京競馬場で日本ダービーだ。前々日前売りから無敗の皐月賞馬コントレイルがダントツの一番人気。果たしてどう予想する? 3人の競馬達人に今年のダービー注目馬を挙げてもらった! ――まずは注目の最新刊『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)を上梓した競馬予想家・TARO氏から。
TARO氏

TARO氏

運の良い馬=内枠を狙う!

~競馬予想家・TARO氏~ <注目本命馬> 5番コントレイル <オススメ対抗馬> 3番ワーケア <注目穴馬> 13番ディープボンド  内枠が有利と言われる現代競馬。その中でも、特に顕著なのが日本ダービーだ。昨年は12番人気のロジャーバローズがあっと驚く勝利を挙げたが、好走要因は最内枠。1枠1番から最短距離を回れたことで、直線に入っても十分な余力があった。  近年の日本ダービーにおいて6番人気以下で馬券に絡んだ馬は、ほとんどが内枠。2012年に14番枠から7番人気の低評価を覆し3着に好走したトーセンホマレボシを最後に、真ん中より外の枠から好走した伏兵馬はいない。2008年~2010年には1枠1番の馬が3連勝を決めるなど、とにかく枠順抽選の運に左右されるレースなのである。 「そんなの知ってるよ」  と言われそうだが、知ってても実際有利なのだから仕方ない。無理に捻るより、過去の傾向に素直に従いたい。  本命は3枠5番のコントレイル。本馬はとにかく操縦性が高くどんな競馬でもできるセンスの良さが武器。人間でいえば、周囲と調和を取って上手くやっていける、まさに現代競馬向きの立ち回りの上手さが光るタイプだ。3枠5番と、最後のピースである“運”を手に入れた以上、好走は約束されたようなものだ。  対抗には2枠3番のワーケア。デビュー以来ルメール騎手が手綱を取り続けて来た素質馬で、今回は満を持してのダービー出走。昨年末のホープフルSではチグハグな競馬でコントレイルに完敗を喫しているが、デビューから2連勝をしている東京コースの方が合う。絶好の内枠を引けたので、道中ロスなく立ち回れればチャンスがある。  最後に穴馬としてオススメしたいのは7枠13番のディープボンド。「内枠じゃないじゃないか」と言われそうだが、鞍上の和田騎手は外枠からでも馬群の中に入れて競馬をすることが多いジョッキーだ。同騎手は、先週のオークスでウインマイティーに騎乗し13番人気を覆す3着好走。降着になってはしまったが、高松宮記念でも15番人気のクリノガウディーで1位入線(4着降着)を果たすなど、大一番での一発が怖い。ディープボンド自身も長くいい脚を使えるので東京コースに替わるのはプラス。大穴ならコレだろう。 ――次に、元競馬エイトトラックマンで現在は競馬伝道師として『元敏腕競馬TMの期待値マシマシ話』連載も好評な鈴木ショータ氏。

競馬は個性の戦い

~競馬伝道師・鈴木ショータ氏~ <注目本命馬> 10番コルテジア <オススメ対抗馬> 5番コントレイル <注目穴馬> 9番ダーリントンホール
鈴木ショータ氏

鈴木ショータ氏

 オークスはデアリングタクト、ウインマリリン、ウインマイティーで決着。全てクラブの所有馬ですが、代表はそれぞれ岡田牧雄さん、岡田義広さんと、「岡田一家」での上位独占でした。その牧雄さんの兄、義広さんの父が、「総帥」の愛称でも親しまれている岡田繁幸さんですが、日本ダービーはその岡田繁幸さんの言葉から予想のヒントを紹介します。  その言葉は「競馬は個性の戦い」。人と同じように、馬にも得意条件、苦手条件がつきもの。つまり馬の個性がわかれば好走パターンが見えくるんです!  注目本命馬コルテジアの個性は、ズバリ、「距離延長が得意」ということ。前走より長い距離になった時には、2着、1着、1着、7着。皐月賞は7着に崩れましたが、鞍上が「流れが速くて位置が後ろになりました……」とコメントしたように、前半1000mの通過が59.8秒と、その前のきさらぎ賞の62.0秒と比べてペースが一気に速くなってしまったのが敗因。日本ダービーでは得意の距離延長になることに加え、過去10年(良馬場のみ)の平均前半1000mは60.1秒と、皐月賞より緩いペースになる可能性は高く、この馬の好走パターンでしょう。  また馬がここにきてパワーアップしてきているのも魅力的です。牧場関係者によると、使いながら良くなってきた馬で、未勝利戦を勝った後に良化してきた、とのこと。実際に調整過程を見てみても、2歳時の4戦は、最終追い切りで全て坂路コースだったのに対し、3歳になってからは、全て負荷の大きいCウッドコースでの追い切りに変わっています。皐月賞はデビュー以来最高となる460キロでの出走で、成長を示す好馬体でした。皐月賞は軒並み内の馬が沈む馬場で、内を通っていたディープボンド(10着)が次走の京都新聞杯で1着、ビターエンダー(14着)が次走のプリンシパルSで1着と巻き返しています。内を通り7着だったコルテジアは、もちろんそれ以上の能力を秘めています!  オススメ対抗馬のコントレイルはどんな条件でも確実に力を発揮し、減点材料がないですね。あと、注目穴馬ダーリントンホールは右回りではモタれたり、走りがぎこちなくなる個性の馬。1戦1勝の左回りなら穴で!
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王道を歩んできた馬が評判通りに強い?!
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SPA!が運営する日刊SPA!内のギャンブル情報サイト「勝SPA!(かちすぱ)」の取材班。Twitter(@kspa_official

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競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書

上手いか下手かは関係無い。馬券に利用出来るかどうかだ!
競馬サークルの外にいる者だけが出来る忖度無しの騎手評価!!



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