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40代から医学部受験するド底辺YouTuberはヒットするのか?

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 トップYouTuberの年収は余裕で“億超え”。さらに’19年には芸能人やスポーツ選手が多数参入し、市場は大活況を迎えている。今春“5G”が本格的に普及し、さらに動画が身近なコンテンツになることは自明だが、素人でも今さら稼げるのか!? 動画で稼ぐ!

月収0円:動画も受験勉強もビリからスタートするド底辺YouTuber

▼ビリおじ1号&2号氏『ビリおじチャンネル』 「ビリギャル」ならぬ「ビリおじ」が奮闘中だ。動画投稿者は医学部予備校講師の男性2人組。 「高校生の頃は医者を目指していたこともあり、指導しているうちに自分も受験しようと思ったんです。40代で医学部受験なんてめったにないことなので、記録のためにもチャンネルを開設しました」  そう語るのは現在43歳のビリおじ1号氏。撮影と編集はiPhone1台のみで行っている。
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医学部受験予備校で講師をしているビリおじ1号(右)と後輩講師の2号(左)が受験勉強に奮闘する様子を配信。志望校は国公立メイン

「撮影時間は10分ほどで、編集は1時間。本業や勉強にも差し支えないペースで続けています」  医学部受験と動画投稿、いずれも丸腰で挑戦するには道が険しい。 「広告収入を得るための最初の壁である“チャンネル登録者が1000人以上、12か月間の総再生時間が4000時間”を突破するため、チャンネル開設時には医学部受験の動画で有名なインフルエンサー、ドラゴン細井医師にお願いしてコラボ企画を実施し、登録者数を底上げしました。また再生時間のノルマ達成のためには、模試を解く一部始終の様子をライブ配信するなど知恵を絞りましたね」
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撮影場所と勉強部屋を兼ねて借りた築50年のアパートの一室。賃料3万1500円、暖房もない4畳半の部屋で動画配信は行われる

 半ば無謀とも言える挑戦に対し、コメント欄には励ましの声が寄せられたが、肝心の稼ぎはまだない。 「ようやく昨年末に動画の冒頭に広告が表示されるようになったんです。といっても現段階の推定収益はわずか10円ですが、通知が来たときは狂喜乱舞。収益が8000円に達するまでは出金できないようなので、ここでまた新たな目標ができました」  意外にも家族の反応は上々とか。 「妻は『合格するなら……』と見守ってくれています。息子は『パパはYouTuberなんだ!』と小学校で自慢しているようです。ゆくゆくは教育系として認知されたら嬉しいですね」  いよいよ受験シーズンも到来、ビリおじの挑戦を応援したい。
<取材・文/週刊SPA!編集部>
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