「ギャンブルがやめられず借金700万円」自分の弱さに絶望する41歳公務員の悩み
あなたや私を含む、すべての人には罪が内在しています。その結果、悪に傾いてしまいます。あなたはギャンブルという悪にとらえられて、そこから抜け出せなくなっています。
あなたは精神科に通っていますが、自分の意志力の弱さで、「スリップ」(SLIP:Sobriety Loses Its Priority/平静さが優先度を失うこと)、すなわち再びギャンブルをしてしまうと思っていることが問題です。「ギャンブラーズ・アノニマス(GA)日本」のようなギャンブル依存症からの脱出を図る人たちによる互助組織に相談してみるといいと思います。強迫的ギャンブルについて以下の説明がなされています。
1.強迫的ギャンブルとは何か?
強迫的ギャンブルとは病気である。進行性のものであり、完治することはないが、進行をとめることはできる、というものである。GAに来る前は、強迫的ギャンブラーの多くが、自分は道徳的に欠陥があると考えていたり、あるいはもっと単純にダメ人間なのだと考えていたりしたものだった。しかし、GAの考えによれば、強迫的ギャンブラーというのは実は重い病気にかかった人間なのであり、簡単なプログラムに懸命になって従っていけば、回復できるのである。(中略)
2.ギャンブルをやめるために、強迫的ギャンブラーがまずやるべきことは何か?
自分は進行性の病気にかかっているのだという事実を進んで受け入れ、良くなりたいという願望を持つことが必要である。私たちの経験が示すところによれば、GAプログラムはギャンブルをやめたいという願望を持っている人には常に効果がある。しかし、この病気についてまともに事実に向き合うことができない、あるいはそうしようとしない男女には、ほとんど効果がない。
進行性の病気にかかっているという認識を持って、この状況を何とかしてほしいと神(仏でもいいです)に祈ると、不思議な力の働きにより、解決への光が見えてきます。自分の意志力で解決できるという呪縛から解放される必要があります。
★今週の教訓……すべての人には罪が内在しています
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数
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