仕事

若手テレビマンたちの嘆き…激務薄給、勤務シフトは「9時~33時」

 華やかに見える世界ほど、闇は深い。テレビ業界はその代表例だ。“テレビマン”とひと括りにしても、実はテレビ局の社員と制作会社の社員では大きな格差がある。
報道

※画像はイメージです(以下同)

 テレビ業界が下火と言われて久しいが、それをなんとか下支えする制作会社の若手スタッフからは次々と悲鳴の声が漏れ聞こえてくる――。

テレビ局員と制作会社の給料格差に悩む日々

「やはり給料の差が気になります。テレビ局の新入社員が入社しましたが、教えるのは制作会社の人間。にも関わらず、給料は半分ぐらいしかもらえない。やりきれないですね」  そう語るのは田中由貴さん(仮名・27歳)。地方の私立大学を卒業後、都内の中小企業で3年働いたのち、テレビ制作会社に就職。現在、働き始めてからおよそ2年が経つ。  テレビ局には、テレビ局で採用された高給取りの社員と、制作会社で採用した社員がいる。制作会社では、採用した人をテレビ局に「派遣」しているので、テレビ局内にいる人間全てがテレビ局の社員というわけではないのだ。総じて制作会社の給料は少ない。 「私がいる前で、テレビ局の若手正社員同士が『給料が低い』だの『今の50代前後は何もしなくてもたくさんもらっていてムカつく』だのと愚痴をこぼしています。若手でも制作会社の人間である私の倍はもらっているので、そんなこと言って欲しくないです」  制作会社によって異なるが、若手であれば給料は毎月およそ20万ちょっと。中にはボーナスなしの人も。毎年昇給があっても数千円ほど。家賃補助は当然ない。残業代が出ないこともあるので、「残業し損」という言葉すら存在しているそうだ。  残業については、テレビ局、制作会社を問わず悩みのタネである。働き方改革が進み、「残業はなるべくせず、毎月45時間以内に抑えている」としているが就業調書の改ざんは当たり前だと話す。 「この間、異動してきた制作会社の20代の女の子が言っていたのですが。異動前、2時間番組の制作をしていたらしいのですが、その現場の勤務シフトには『9時~33時』と書いてあったそうです。翌日の夕方ごろまでの勤務ということです。でも勤怠管理上は9時から20時までの勤務で書いていたそうです」  事件が起きたり、大地震や洪水が起きたりすれば、深夜であっても動かざるをえないからだ。また多くの記者は、ほぼ毎日、大臣や警察などのお偉いさんが自宅から職場まで移動する早朝、深夜を狙って、何かいいネタがないか探る。人によっては、早朝4時出勤、(翌日)朝3時帰りもある。「テレビ業界に入ってから1日は24時間じゃないと知った」という人が多くいるのだとか。  なかには「深夜帰宅したら、朝迎えのハイヤーが停まっていた」という人もいるそうだ。実際は寝る間もないのに勤怠管理上の残業は月45時間。「それでも残業代とか私には関係ないから」と田中さんは切なく笑った。
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