更新日:2023年05月23日 17:40
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聖徳太子の凄まじい人気ぶり。年に一度しか会えない開帳日に…

像の背景に数々の有名人が

 鎌倉時代の仏像の中でも一級品と称される同像だが、江戸時代までは荒寺に置かれていた。それを善重寺に移したのは水戸黄門としても知られる水戸光圀である。光圀の夢に、聖徳太子像が現れて、この寺に移してほしいと言った、といわれている。  幕末になると、世の動乱に善重寺も巻き込まれた。しかし、聖徳太子像だけは戦災を免れ、明治時代には太子堂が建てられた。その中心となったのが実は、渋沢栄一。新旧の一万円札に描かれる人物がここで不思議なつながりを見せているのである。

住職の話

 今回のものすごい人出について住職は、「私たち浄土真宗の宗祖・親鸞聖人は聖徳太子を篤く信仰しましたので、こうして多くの方がこの日に来てくださるということは、とてもありがたいことです」と話してくれた。さらに「浄土真宗の人間として、聖徳太子の信仰が広まっていくといことは、真宗の僧侶冥利につきることです」と語った。
あらためて聖徳太子の教えに触れて見るのも良いかもしれない

あらためて聖徳太子の教えに触れて見るのも良いかもしれない

 再来年、2022年には聖徳太子が亡くなってから1400年の遠忌が控えている。これに向け、私たちにとっても聖徳太子の話題に触れる機会は増えるだろう。今、あらためて聖徳太子の教えに触れて見るのも良いかもしれない。<取材・文・撮影/Mr.tsubaking>
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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