更新日:2020年04月23日 17:47
ライフ

コロナ太りの危険性。運動不足よりも怖いのは?

 一向に終息する気配を見せない新型コロナウイルスの感染拡大。世界的な恐慌が起きようとしているなか、それぞれの業界はどんな局面を迎えているのか。その道のエキスパートたちに現状を解き明かしてもらうと、今まで誰も経験したことのない危機的状況になることが浮き彫りに。もはやコロナ恐慌の到来を覚悟するしかない! 新型コロナ恐慌の全貌

感染者数の拡大は止まらず。医療崩壊の危機迫る!

 日々コロナの感染者数は増え続け、国内で1万人を超えた(4月21日現在)。「部分的には医療崩壊が起こり始めています」と語るのは感染症専門医の二木芳人氏だ。 「東京や埼玉など多くの都市で確保している病床数を感染者数が上回っている状況です。さらに感染者は、一説では公表されている数字の数倍はいるといわれています」  厚生労働省とLINEが行ったコロナ対策の全国調査では、「4日以上の発熱がある」と回答した人は、4月10日時点で約2万7000人に上った。 「東京都が最悪の感染者数は2万人と発表していますが、緊急事態宣言の対象エリアで感染爆発が生じたら8万人以上が感染してもおかしくない。そうなれば1万5000床は必要になるでしょうね」  現在ワクチン開発が進められているが、「誰もが使えるまでには、2年半はかかる」と二木氏は話す。 「承認されたら、まずは生命を守る医療従事者や警察、軍隊などで使われる。次は社会インフラを守る職業の人々。一般人はそのあとです。抗インフル治療薬『アビガン』が期待されていますが、どの程度コロナに効くかはわかりません」

コロナ太りの危険も…

 また、ウイルスの感染拡大を防ぐために自宅で過ごす時間も長くなる。そうなると、「コロナ籠もりによる急激なストレス太りが起こり、健康被害を及ぼしてしまう」と指摘するのは、ダイエット外来ドクターの工藤孝文氏だ。 「自粛が始まってから、肥満の相談に来る患者数も多くなっていて、1か月で平均3㎏の体重増加が見られました。理由は運動不足ではなく日光を浴びなかったり、不安な気持ちになると、幸せホルモンと呼ばれる『セロトニン』が不足すること。それを正常値にしようと糖質食が欲しくなるので、それがコロナ太りの本質です。日本人の肥満率は25%ぐらいですが、このままだと1年後には35%を超えてしまう危険があります」  我々が抱える病気のリスクは、コロナだけにとどまらない。 【感染症専門医・二木芳人氏】 昭和大学医学部客員教授。感染症診療部門の科長も務める。感染症学と呼吸器病学に精通し、新型コロナの危険性についてテレビや雑誌などで解説している 【ダイエット外来ドクター・工藤孝文氏】 福岡みやま市工藤内科勤務。専門はダイエット治療、漢方治療などでオンライン診療が人気。著書に『1日1杯飲むだけダイエット やせる出汁』(アスコム) <取材・文/週刊SPA!編集部 写真/産経新聞社> ※週刊SPA!4月21日発売号の特集「新型コロナ恐慌の全貌」より
週刊SPA!4/28号(4/21発売)

表紙の人/ 菅田将暉

電子雑誌版も発売中!
詳細・購入はこちらから
※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める!
おすすめ記事