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コロナに負けない免疫力はサプリで高める? 20年間風邪知らずの大学教授も…

 ストレス、肉体疲労、そして新型コロナウイルス。現代人を取り巻く環境は年々シビアになっている。だが人生100年時代といわれる昨今、若く健康でい続けるためには、サプリメントの力を借りるのも賢い選択だ。そこで最強のサプリ活用術を目的別にその道のプロに聞いた。 最強のサプリ活用術

感染予防の基本はビタミンやミネラル。腸内環境も大切

 世界各地が新型コロナウイルスに翻弄されるなか、日本でも政府が緊急事態宣言を発令。猛威を振るうウイルスから身を守るには免疫力を高めておくことが必要だ。  医療機関専用サプリを扱うヘルシーパス代表の田村忠司氏は、ウイルス感染予防で注目されている成分としてビタミンDを挙げる。 「ビタミンDが新型コロナウイルスに確実に効くという報告はまだありません。しかし、ビタミンDの血中濃度を高めておけば、インフルエンザなどの感染症予防になるというデータは存在します。現在、新型コロナウイルスのリスクと最前で向き合っている医療従事者の方々もビタミンDをサプリで補っている人は多いですね」 
田村忠司氏

田村忠司氏

 厚生労働省が勧める18歳以上の一日あたりのビタミンDの摂取目安量は8.5μg。しかし、血液中の濃度を確認したデータによると、ビタミンDを十分に摂れている日本人は2割程度だという。 「ビタミンDは耐用上限量(成人は100μg)を守れば口にしても害になりません。今の時期サプリで補っておいて損はないですよ」  また、ビタミンDに限らず、人間の必須栄養素であるビタミンやミネラルをバランスよく摂るのは、免疫を強化する上で有用だ。 「体の中で増殖したウイルスを撃退する役割を担っているのが、免疫細胞。これを元気にしてくれるのがビタミンA、E、Cです。特にビタミンAはウイルスの侵入を防ぐ体の粘膜の強化を助けてくれるので、こちらも感染症予防で摂りたい成分。また、ミネラルの亜鉛もおすすめです。話題の新成分に飛びつきたくなる気持ちもわかりますが、まずは必須栄養素の足りない分を補っていくことが免疫力強化への近道です」  だが、ビタミンやミネラルと名のつく物質は20種類を超えており、サプリも千差万別。どれを飲めばいいか迷う人も多いだろう。 「そんな人に手に取ってほしいのがマルチビタミン・ミネラルです」 とは薬剤師の平井陽子氏。 「ビタミンやミネラルは相互に作用し合って体の機能を助けているので、そういった意味でも一度に複数の種類が摂れるマルチビタミン・ミネラルはおすすめです」
平井陽子氏

平井陽子氏

 ただし、濃度や含有されているビタミンの種類は商品によって異なる。栄養療法を考えるなら、ビタミンC500㎎以上、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群は50㎎以上など、高濃度のタイプがおすすめだ。ビタミンA、D、Eなど脂溶性ビタミンは体に溜まりやすく過剰症の害があるため上限以上摂取しないよう気をつけたい。  また、免疫のために平井氏が提案するのが、腸内環境の改善だ。 「人体の免疫細胞の7割は腸内に集結しているというデータもあるくらいですから、ケアのしがいがありますよ」

サプリで乳酸菌を摂取し腸内環境の改善をはかる

 その腸内環境の改善を促すのが、善玉菌である乳酸菌。ヨーグルトやキムチ、味噌など発酵食品に含まれる乳酸菌だが、実はその種類は多種多様だという。 「摂取する乳酸菌の種類は多いほうがいいので、サプリで補うのも手。発酵食品をあまり食べない人だけでなく、毎日同じ発酵食品ばかりを口にしている人にとってもサポートになります」  平井氏のおすすめは、乳酸菌であるアシドフィルス菌やビフィズス菌だ。ただし、サプリは1粒に複数の種類の乳酸菌が含有されている商品を選択し、同時に善玉菌の餌となるオリゴ糖や食物繊維を含む食品を摂ると、より腸内環境の改善を助けてくれるという。 「サプリは体調を崩したときや、災害などの状況下で栄養がうまく摂れない場合の緊急避難措置として捉えるべきです。ただ、今は新型コロナウイルスの影響で自粛が続き、新鮮な食材を買いに出る機会も減り、運動もなかなかできない状況。サプリに頼るタイミングなのかもしれませんね」(田村氏)  このようなときだからこそ、上手にサプリを活用していきたい。 最強のサプリ活用術
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20年間風邪知らず!? 摂取するサプリは一日200錠以上
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