更新日:2020年06月11日 19:15
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「いびき」を自分で治す方法。寝方は仰向け・横向き、どちらがいい?/医師監修

メソッド2:仰向けはNG。横向きの「シムスの体位」で寝るべし

 いびき改善の2つ目のポイントは、眠るときの体位だ。仰向けの姿勢は、前述した舌根沈下を起こしやすい。横向きの姿勢で寝ることが、舌の落ち込みを防ぎ、気道を広げる働きをしてくれるのだという。  白濱氏は、「いびき解消メソッド」で「シムスの体位」という姿勢で寝ることを推奨している。シムスの体位とは、妊娠中期以降の妊婦にとってベストとされる睡眠時の体位だ。体を横向きにして寝て、上側に来る脚のひざを曲げて前に出す体勢のことで、体の緊張がほぐれ、リラックスした状態で眠ることができる。 抱き枕「シムスの体位は、妊婦さんのみに限られた寝方ではありません。ただ体を横にするだけよりも、足を曲げることによって安定性を持たせることができるので、入眠時にシムスの体位になる癖をつけることが大事です。抱き枕やクッションを活用すると、無理なくこの姿勢になることができるのでおすすめです」

メソッド3:「朝、1杯のみそ汁」が睡眠の質を上げる

 また、そもそもの睡眠の質を上げることもいびきを解消する上で、非常に重要だ。睡眠の質の良し悪しといびきの発生率は相関関係にあるというデータもあり、睡眠の質を上げることがいびきの軽減につながるという。 「私は、朝食に1杯のみそ汁を飲むことを推奨しています。みそには、必須アミノ酸の一種である「トリプトファン」という成分が含まれています。トリプトファンは、脳に運ばれることによって「セロトニン」という自律神経の安定を促す物質に変換されます。そしてこのセロトニンは、睡眠ホルモンの「メラトニン」の原料になります」 みそ汁 このサイクルには14~15時間かかるため、朝食にみそ汁を飲むと、眠る頃にちょうど睡眠ホルモン・メラトニンが作られ、質の良い睡眠をサポートしてくれるという。  我々の体や心にさまざまな悪影響を与えてしまう、いびき。  いびきを解消すること、睡眠の質を上げることは、体の免疫力を高める上でも非常に重要だ。  いびきで悩んでいる人、家族やパートナーのいびきに悩まされているという人、あるいは身近な人がいびきで悩んでいるという人は、「たかが、いびき」と軽く考えず、ぜひ真剣に向き合って改善に取り組んでみていただきたい。 【白濱龍太郎】 睡眠、呼吸器内科、在宅医療の専門クリニック「RESM新横浜」院長。東京共済病院、東京医科歯科大附属病院を経て2013年に「RESM新横浜」を開設。テレビ等にも出演多数、著書に『1万人を治療した睡眠の名医が教える 誰でも簡単にぐっすり眠れるようになる方法』『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』など <文/日刊SPA!取材班>
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