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ソフトバンクがトヨタと組んだ理由は“自動運転普及”の先にある

夢のある話だけど、実現度は…?

 では、MONETは本当に力を持つのでしょうか?現在、MONETでは、自動運転技術を用いて、ライドシェアやフードデリバリーなどの実現を目指してMaaS事業を進めています。  MONETには、日野自動車、本田技研工業が2.8億円の出資をしており、いすゞ自動車、スズキ、SUBARU、ダイハツ工業、マツダがそれぞれ約2%の株式を取得しています。この事実を見るだけでも、日本の本気度がよくわかるでしょう。  また、本腰を入れている一例として、長野県の伊那市と株式会社フィリップス・ジャパンとの協業事例が挙げられるでしょう。これは、医療とMaaSを連携させるという取り組み。  2019年12月、医療機器などを搭載した車両である「ヘルスケアモビリティ」がテスト運行を開始しました。看護師が車両で患者の自宅を訪問することで、車両内のビデオ通話を通して、医師はその場にいなくとも、遠隔地から患者を診察できるというものです。  もはや、ソフトバンクは通信会社ではなく、移動を含めたあらゆる領域のプラットフォーマーになりたいことがおわかりいただけたのではないでしょうか。ソフトバンクという土台の上に私たちの生活は成り立っている…それを実感する社会がまもなく訪れるかもしれません。
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
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