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SNSを辞めたらストレスが消えた「不便なのは地震速報くらい」

失恋をきっかけにSNSを辞めた!

 そんな風になんとなくSNSに疲れていた頃、辞めるきっかけが訪れた。 「今から2年前ですが、片思いをしていた相手に失恋してしまって。相手とはSNSでつながっていたこともあり、ちょうどいい機会だから全部やめてみようと思いました」  と、失恋した相手とのつながりを絶つためにTwitterとInstagramを辞めたのだという。相手のフォローを外したりブロックしたりではなく、全部辞めてしまうというのはなかなか思い切った決断に思えるが…… 「結構私、白黒はっきりしたいタイプなんです!思い立ったらすぐやるというのもあって、でも後悔は全くありませんよ」    しかも、長峰さんは周囲に「SNSを辞める」ことを告げずに突然アカウントを削除したのだという。 「だから最初のころは“生存確認”が来ました(笑) LINEに、『どうしたの?』『生きてるの?』って(笑)」

SNSを辞めて不便なのは地震速報くらい

 TwitterとInstagramを辞めたことで何か変化はあったのだろうか。 「もともと常に人とつながっていたいと考えるタイプではないので、特に困ったことはありません。不便なのは地震速報くらいですかね。  私がInstagramを辞めたあとにサービスを開始した『インスタライブ』とかはよくわからなかったりしますけど、別に見れないからといって困ることもありません」  私たちがTwitterとInstagramで知る情報は何で得ているのだろうか? 「情報は朝起きた時にパソコンをつけてYahoo!ニュースを見るのと、LINEニュースの通知が来る設定にしているのでそれで十分ですね。仲のいい子の近況は月1回くらい会う時に聞けますし。……本当はLINEも消したいくらいなんですけど、さすがに支障があるので辞めていません」  と、特にTwitterとInstagram を辞めたことによるデメリットは感じなかったようだ。しかし、メリットは多くあったという。 「まず、SNS関係で一喜一憂しなくなりましたね。彼氏と別れたばかりの時に周囲が結婚ラッシュだったことがあって、『みんなこんなに人生がうまくいっているのになんで私だけ……』と思ったり、落ち込んでいるときに幸せそうな投稿を見てしまってよけいに辛くなったりすることがありました。もちろん友だちの幸せは嬉しいですが心の底から喜べないというか……。  あとは、たとえば彼氏からLINEの返信は返ってこないのに、インスタのストーリーズで友だちと飲んでいる様子をアップしているのを見てしまうとモヤモヤしてしまうこともありました。今は直接会ったり連絡をとったりしていない時には相手が何をしているかわからないので、モヤモヤすることもなくなりました」  確かにSNSがなかった時代はそれが当たり前だったのだ。そんな快適さに気づいた長峰さんは周囲にも勧めているのだという。 「精神衛生上良いよ!と友だちにも勧めたんですけど、まだ辞めた人は1人もいないですね。アプリをアンインストールした、という子はいましたけど、アカウント削除はできないみたいです」  筆者も話を聞きながらその快適さに心惹かれたものの……確かにまだ勇気は持てない。まずはスマホからアプリを消すことから始めてみようか。 <取材・文/松本果歩>
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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