インスタとホストにハマる女性に共通項アリ![コラムニスト木村和久]
―[木村和久の「オヤ充のススメ」]―
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その192 ―
今年の流行語大賞になった「インスタ映え」という言葉は、今がピークのような気がしてなりません。来年は「インスタ疲れ」という言葉が流行るのではないか。そう危惧しております。
なにゆえ、そんな予測ができるのか? それは過去に「ツイッター疲れ」や「フェイスブック疲れ」という現象が起きたから容易に予測できます。
オヤジ的にはLINEをやって誰からも親しいメールが来ない「LINEぼっち」をすでに経験しているので、どうせインスタをやっても、リアクションがないだろうと諦めております。オヤジのLINEぼっちは凄まじいですよ。一時はLINEに届くメッセージが「ブランドのバッタものサイト」と、石原さとみちゃんだけでしたから。その石原さとみも当然ファンサイトで、多くは告知です。でも石原さとみ様から愛くるしい写真とメッセージが届くと、天にも昇る気持ちでした。なんぼ救われたことやら。
こんな感じですから、オヤジがインスタをやって「石原裕次郎のカラオケを歌う姿」をアップしても、「希望の党」ぐらい厳しい戦いになるのは見えています。
それにしても、女性はインスタが好きですね。なにゆえ「リア充」している自分の姿を他人に見せたがるのか。自分としては、どこぞのリゾートでゴルフしている姿を見せても「どうせただの自慢だろ」ぐらいにしか思われないので、必要最小限に露出を留めていますけど。
いろいろ考えますと、これは男女の見栄の張り方、すなわち価値感が違うのではないかという仮説に辿り着きます。
男女の見栄の違いでいうと、水商売での飲み方がいい例でしょう。飲みっぷりが極端に違って来ます。女性が水商売の店に行くとなると、ホストクラブやボーイズバーですが、そこでの見栄は凄まじいものがあります。お気に入りのホストの誕生日ともなると、数十万円のボトル、リシャールとかピンドン、ルイ13世などを空けて、太っ腹自慢をします。そのメンタリティが男性には理解不能です。
男性がキャバクラなどに飲みに行ったとしても、頑張ったところで安めのドンペリ、数万円が関の山でしょう。50万円以上の飲食代となると、よからぬ交渉を含めないと出せない金額です。
女性は惚れた男性に対して、無償の愛に近いものを捧げます。しかも、順位の低いホストに対して「私が支えているんだ」的な母性本能が働き、惜しみなくクレジットカードを切るのです。
オヤジは順位の低いキャバ嬢なんか見向きもしませんよね。どうせ口説けないなら、綺麗なコに指名代をあげようと考えますから。
女性は50万円以上も投資して、いったい何を得るのでしょう。お気に入りホストの成績アップもさることながら、自分がお姫様状態になるのがたまらないのです。応援のホストもかけつけ、盛大なコールが起き、シャンパンタワーにドンペリが注がれて行く。「あ~キラキラして綺麗、今この瞬間、店の人の全ての視線が、私に集まっているんだわ~」と実に刹那的なヘブン状態ですな。
男性は納得はできませんが、ある程度の理解は可能かと。映画「プリティウーマン」では、イケメン実業家役がリチャード・ギア、場末のコールガールをジュリア・ロバーツが演じ、永遠のシンデレラ映画として、名作になっています。何が凄いかって、LAのロデオドライブの高級ブティックを貸し切り、リチャード・ギアが「彼女が喜ぶように、全部与えなさい」と、チーママみたいなスタッフに言うのです。その店で、ハナクソみたいに扱われていたジュリア・ロバーツは、突如シンデレラとなって、これでもかと服を買いまくり、我が世の春を迎えるのでありました。
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