ライフ

大阪・夜の街の現状をレポート。自粛が明けても客が来ない…

パパ活目的で入店する悪質嬢の増加も

 一方で、コロナ前は観光客などで賑わっていたコンセプトキャバクラ含む、若いキャストが多いキャバクラでも、ある異変が起きているという。語ってくれたのは、大阪キタにあるキャバクラの黒服だ。 「コロナでアルバイトがなくなり、金欠になった女子大生がパパ活目的でキャバクラの体験入店を繰り返しているんです。元々、日本橋(=東京でいう秋葉原のような街)のメイドカフェで働いていた子なのですが、コロナ前より閉店が相次ぎ、緊急事態宣言で一気に店が減ったそうです。皆、水商売の経験がなくてパパ探しだけを目的に来ているものだから、客によって接客態度がコロコロ変わるんです。しかも良さそうなパパが見つからないと判断すると、すぐに退店するのでタチが悪いんですよ。  最近は対策として、系列店や同業の黒服と結託して『体入荒らしブラックリスト』を作ることにしたんです。今はどこの店もヒマなので、協力しあって少しでも良いキャストを入れて現状打破していくしかない……と思っていますね」
戎橋

昼間は観光客で賑わう戎橋。深夜0時近くにもなると人の姿はない。

 たとえ休業が全面解除されても、東京よりも深刻な事態にありそうな大阪。筆者も解除後にミナミを歩いたが、深夜0時近くには人がほとんどいなくなり、早々と閉店する店も多く見られた。以前のような賑わいを取り戻すのは一体、いつになるのだろうか。安心して飲み歩ける日が来ることを願うばかりだ。<取材・文/カワノアユミ>
―[キャバ嬢に訊け]―
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
1
2
【関連キーワードから記事を探す】