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夏競馬3歳未勝利戦で複勝回収率100%超えを狙う5つのポイント

「負ければ引退」生死をかけた戦いが夏の3歳未勝利戦である。今年の3歳未勝利戦が組まれているのは9月6日(日)が最後だ。各馬とも残されたチャンスは残り1走ほどになってきた。そこで今回は、この時期の未勝利戦の特徴をまとめ、有益な予想法を伝授する。1日10レースほど施行されているので、多くのレースで生かすことができるはずだ。 (データは2015~2019年の8~9月の3歳未勝利戦)
鈴木ショータ

鈴木ショータ氏

①前走と同じ条件(芝orダート)の馬が狙い

 夏の未勝利戦において、芝→ダート、またはダート→芝で、大幅に条件を変えてくる馬は軽視が賢明だ。最後の勝負を懸けて、ガラっと条件を変えても、馬は期待に応えてくれることは少ないようだ。  複勝回収率で見ても65%しかなく、同じ条件を使い続けている馬の方が73%と優秀な成績になっている。条件を変えてくる、ということは馬の力を信じるのではなく、それだけ陣営が馬場適性頼みでもある証拠なので、期待よりも疑問を抱く方が得策だ。

②ブリンカーの着脱をしていない馬

「初ブリンカー」で穴を狙う! という馬券ファンは多いだろうが、最後の3歳未勝利戦において、それは裏目に出る。ブリンカーなし→着用の馬は複勝回収率49%にしかならない。1~7月の未勝利戦が71%あるのと比較しても低いことがわかるだろう。最後の土壇場でブリンカー頼みに走っても、馬は走ってくれないようだ。  ちなみに、逆に「前走ブリンカー着用→今回外す」というパターンも、複勝回収率62%しかないので、馬にとっては変わったことをしないのが一番なのかもしれない。

③勝負仕上げは存在するが、ほどほどがベスト

 3歳の秋以降、JRAで現役を続けるためには、原則的にまず1勝を挙げないといけない。馬にとっては生きるか死ぬかの死活問題だ。人間側もそれは理解しているので、最後の未勝利戦では、いわゆる「勝負仕上げ」をしてくる陣営も多い。  以前、厩舎関係者から『最後の未勝利戦は、普段の軽い運動から、通常より2秒ほど速いタイムで負荷をかけます』と、聞いたことがある。つまり、渾身の仕上げでシェイプアップされた馬が狙いとなってくるのでは、と推測できる。  馬体重の増減別のデータを見ると、複勝回収率は、プラス体重67%、前走と同体重73%、マイナス体重77%と、絞って出走してきた馬が確かに優秀な成績になっていた。さらに細かくみていくと、-9~-4キロの範囲なら87%と高いのに対し、-19~-10キロの馬は52%、20キロ以上絞った馬は19%にしかならなかった。  このデータからも、体重を絞れば絞るほどいい、というものでもなく、極限のトレーニングをしつつもその馬のベスト体重に近い状態で出走させることが、好走のポイントになる。まさに調教師の腕が試されるところであり、近年でもトップトレーナーの活躍が目立っている。 藤原英昭厩舎【13・11・3・48】 池江泰寿厩舎【12・5・5・37】 堀宣行厩舎 【10・3・6・29】 矢作芳人厩舎【7・2・7・50】  8月9月の3歳未勝利に強い厩舎は2~3着の回数に比べて、圧倒的に1着の数が多く、「最後に勝ち切る」腕を持っている。これら4厩舎の複勝回収率は89%と優秀だが、「勝ち切る」ことを目標に仕上げてくるので、馬券的には単勝が狙い目で、単勝回収率は142%とプラス収支を実現している。ここで挙げた4厩舎以外でも、トップ厩舎の出走馬は要注意だ。

④キャリア6戦以上が狙い

 終盤の未勝利戦になってくると、たくさん負けてきた馬たちばかりになってくるため、未知の可能性があるキャリアの浅い馬に懸けてみたくなる人は多いだろう。しかし、3歳の夏の時点で、初出走、またはレース経験が少ない、ということは、体質も弱く、順調にレースを使えてこなかった、というマイナスの見方もできる。  例年30~40頭ほどがこの時期に初出走を迎えるが、過去5年でも4勝しかしておらず、複勝回収率も54%と厳しい結果になっている。キャリア1戦、2戦と少ない馬も、同様の傾向にある。大きく分けると、キャリア5戦以内の馬は複勝回収率は62%しかなく、軽視するのが賢明だ。反対にキャリア6戦以上の馬は82%と、20ポイントもの差がついている。

⑤ハイペースになりやすい

「勝たないと引退」という条件は乗っているジョッキーたちも理解しているため、「なんとか1勝させてあげたい」という思いで騎乗するのがこの時期の未勝利戦の特徴でもある。そのため、普段よりも各ジョッキーの仕掛けも早くなる傾向にある。  私は「ペースは、ジョッキーの心理次第でどうにでもなる」という持論があります。、例としてジョッキーが主役になるワールドオールスタージョッキーズや、ヤングジョッキーズシリーズでは、普段より「勝ちたい」という思いがジョッキーに働くため、ハイペースのレースが多くなっている傾向があります。実は、馬にとってはラストチャンスとなる8月からの3歳未勝利戦でもハイペースになりやすい傾向があるのです。  ハイペースとなることで、上がり勝負となるレースが増えています。データで言えば、前走で上がり3ハロンが1~5位の馬が、複勝回収率83%と水準以上の成績となっている。反対に6位以下は66%だった。後方待機で、最後に弾ける馬に展開は向きやすいのです。

すべて満たせば複勝回収率99%

 上記のポイントをまとめると、 ①前走と同じ条件(芝orダート) ②ブリンカーの着脱をしていない ③-9~-4キロの勝負仕上げ(特にリーディング上位厩舎) ④キャリア6戦以上 ⑤前走で上がり3ハロン1~5位  この5つの条件を全て満たす馬は、複勝回収率99%! 限りなくプラス収支に近いデータとなっている。③は当日になってみないとわからないが、厩舎をチェックして、リーディング上位厩舎なら、その仕上げを信頼してもいいだろう。元「競馬エイト」トラックマン(栗東担当)。学生時代には中央、地方を全場渡り歩き、フランス、香港、ドバイまで駆け回っていた、根っからの現地観戦好き。『競馬伝道師』として週刊大衆やモンドTV「競馬バトルロイヤル」などでも活躍している。
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