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憧れた東京ライフの現実…虫が飛び交うアパート暮らしに耐える日々

―[困った隣人]―
 新型コロナウイルスの影響でこれまで当たり前だった価値観が見直され、テレワークなどをきっかけに地方に移住する例も増えているという話も聞く。だが、いまだ「東京」に憧れを持つ人も少なくない。
shibuya

写真はイメージです(以下同じ)

 都内在住のフリーター・佐野信彦さん(仮名・23歳)もその一人。彼は今年の夏に長野県から上京し、現在はコンビニエンスストアと清掃のアルバイトを掛け持ちして生計を立てている。

「東京に行けば面白いことができる」

「高校卒業からずっと地元の工場で働いてきました。1年前から、このままでいいのかなって思うようになり始めたんです」  特に何をしたいというわけではなかったそうだが「東京に行けば何か面白いことができるのではないかと思った」と話す佐野さん。当初は年度が変わるタイミングで上京するつもりだったが、新型コロナウイルスの影響で延期することになった。 「都内の物件情報をチェックすると、意外と安くてオシャレな部屋が多いと思ったのですが、現実はそう甘くないんですね……」  希望は23区エリアで5万円台。佐野さん曰く、インターネット上には希望する条件で多くの物件があったのだが、不動産屋へいくと「もうその物件はないですね……」と言われてしまい、提案されるのは築年数30年以上の、お世辞にも綺麗とはいえないものばかりだったそうだ。  築浅やデザイナーズ物件を希望していたが予算の都合もあった為、佐野さんは23区内の築35年・ワンルームの木造アパートに決めることにした。

見たことのない虫が飛び交う室内

 しかし、そのアパートに住み始めて3日も経たないうちに、あることが気になり始めたそうだ。それは見たことのない虫。 「小さなハエ? みたいな虫を部屋で見かけるようになりました。最初は気のせいだと思っていたのですが、毎日のように見るのでおかしいなぁと思い始めたんです。それに匂いも……。そこで、とあることを思い出したんです」 ごみ屋敷 それは隣人(推定30代・男性)の存在。挨拶で部屋を訪れた際、今までに体験したことのない何とも言えない匂いが襲ってきたそうだ。玄関にはゴミ袋の山、飲みかけのペットボトル……。いわゆる“ゴミ屋敷”だ。普段何をしているのか全く掴めないとのことだが身なりなどからして、働いている様子はないらしい。 「でもこの隣人、人柄はすごくいいんです。すれ違ったら挨拶はするし、時には世間話もしますよ。この前はお菓子を貰いました」  気心の知れた仲間もいない不安な日常。迷惑をかけられているとはいえ、この隣人の存在はありがたいそうで、管理会社に告げ口をするのは躊躇ってしまったという。
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引っ越しなんてできるわけがない
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