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「経済を回そうとするほど経済が止まる」緊急事態宣言の再発令でみえた真実

緊急事態宣言が出ても誰も自粛しないのでは?

 新型コロナの新規感染者数や重症者数、入院患者数などが過去最高となり、その増加に歯止めがかからない。そのような状況下で1月7日に緊急事態宣言が発出されたが、自粛をせず、経済を回そうとすればするほど感染が拡大し、結果的に今回の緊急事態宣言となり自粛や我慢を強いられ、経済が回らなくなるのはなんとも皮肉なことである。
マスク

※写真はイメージです。

 経済なんて止まってしまえばいいと考えている人はいないだろう。しかし、不要不急の外出をする人、自粛しない人、コロナは風邪だという人、経済を回そうといった人たちが増えた結果、感染が広がり、また飲食店は時短営業を強いられることになったのだ。医療も崩壊寸前となっている。 「いまさら緊急事態宣言を出したところで、誰も自粛しないのでは?」  そんな声も多い。確かに4月の緊急事態宣言のときより自粛しない人や店は増えるかもしれない。しかし、今封じ込めないと、感染拡大を抑えることはますます難しくなる。感染拡大を放置したまま経済を回すことなど不可能だからだ。  香港在住で、いち早く新型コロナウイルスの危険性を感じ取ってきた作家の藤沢数希氏は、かなり早い段階から「コロナは風邪ではない」と、このような事態を警告してきた。

感染拡大を封じ込めた国のほうが経済は好調

「この冬、多くの日本人が一般的な感染対策をしたところ、インフルエンザはほぼ撲滅させることができました。しかし、そんな状況でも新型コロナの感染拡大は止まりません。新型コロナは感染力も致死率もインフルエンザより10~20倍ほど強いことが、データの上からも明らかになったのです。  高齢者や持病がある人だけを“逆隔離”し、重症化・死亡リスクの低い若者は一般的な感染対策をしながら経済を回せばいいというアイデアがよく話題になりますが、例えば老人ホームで働く若い人がウイルスを持ち込むかもしれません。高齢者など重症化・死亡リスクの高い人だけを完全に隔離することなど、現実的には難しいのです。  ちなみに、スウェーデンなど一部の国ではロックダウン(都市封鎖)を避け、経済を回し、集団免疫獲得により感染拡大を防げるとの独自路線をとってきました。トランプ政権も含めて、いわゆる『経済派』とか『ノーガード派』といわれるコロナ対策はすべて失敗に終わりました」(藤沢氏)  感染拡大を放置したままでは医療崩壊が近づき、どっちにしろ経済が止まってしまうのだ。経済を回さないと「コロナ不況になり“経済死”が起きる」との意見もあるが、実は感染拡大を封じ込めた国のほうが経済は好調だという。 「コロナ封じ込めで成功している台湾やニュージーランド、強い封じ込め策を行う中国や韓国など、コロナを抑え込んだ国のほうが経済成長率は高く、経済が回っています。要するに、コロナの蔓延を気にせず経済を回そうという『経済派』『コロナは風邪だ派』の論理は、理論的にも実証的にも、これまでにすべて破綻しているのです。  僕が住んでいる香港も市中感染が出ると強行に封じ込める政策ですが、市民は海外に行けない分、国内で消費するので人気のレストランなんかは予約でいっぱいです」(藤沢氏)
緊急事態宣言

現在、香港では12月からレストランの夜間営業禁止(デリバリーのみ)を実施。その成果がようやく出てきて、感染経路不明が1日7人まで減っている(写真提供/藤沢数希氏)

緊急事態宣言

現在は夜間営業禁止中だが、つい最近まで賑わいを見せていた香港の飲食店。コロナを抑え込むことができれば、香港内で経済が回る(写真提供/藤沢数希氏)

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緊急事態宣言を出してもダラダラいきそう
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