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仮想通貨の暴騰・暴落サインは予見できた。プロがキャッチする“不穏な動き”

大きな“売り”が発生するのを察知する方法

 ちなみに、個人投資家のひろぴー氏によれば、大きな“売り”が発生するのを察知する方法があるという。 「今年5月の急落時がまさにそうだったのですが、中国系大手取引所の『ビットフィネックス』だけ、他の取引所よりも売りポジションが増加していたんです。他が50%以下だったのにビットフィネックスだけ55%もあった。  ずっと買いに傾いていたポジションが売りに傾くのは、大口投資家が相場を崩そうとするときの兆候。ビットフィネックスは仮想通貨取引所の“仕入れ先”として使われることが多いので、相場の動向を先行して教えてくれるシグナルとして、信頼度が高いんです」  こういった“不穏な動き”をキャッチしてSNSに投稿する投資家も多いので、ツイッターなどで分析をチェックするといいだろう。

まだ上昇相場の道半ば

 とはいえ、2人とも現在はまだ上昇相場の道半ばだと見ている。 「仮想通貨の動向を見る指標のひとつにグーグルトレンドがあります。ビットコインなどのワードの検索数が相場の盛り上がりと連動するのですが、’17~’18年のバブルと比べれば、今はまだ半分ほど。機関投資家も個人マネーもまだ出遅れている状態なのです。  アメリカから始まった法人や機関投資家が仮想通貨に投資する流れはヨーロッパ、中国、日本へと波及しますし、世界中が買い遅れているので、今後もしBTC価格が急落しても300万円前後に下がればこぞって買われ、底堅く推移していくと見ています」(松田氏)  暴落も多い仮想通貨だが、見方を変えれば暴落とはバーゲンセールとも言える。もちろん、余剰資金で投資することが大前提だが、ETF承認やテーパリングの動向、取引所のポジション状況などを注意深く観察し、いざバーゲンが始まったら逃さず買うのも手だろう。 【松田康生氏】 「FXcoin」シニアストラテジスト。三菱銀行、ドイツ銀行グループを経て現職。伝統的な金融市場から仮想通貨まで精通するプロ中のプロ。ツイッターは@FXcoin_matsuda 【ひろぴー氏】 会社員時代にFXを開始し億超え。起業後は仮想通貨取引所のシステム構築などを行う。著書に『少額でも月30万円儲かるビットコイン革命』。ツイッターは@hiropi_fx <取材・文/週刊SPA!編集部 画像作成/造田 健 写真提供/PIXTA Shutterstock.com>
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