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これまで皇室が途絶えなかったのは何故か/倉山満

悠仁親王殿下が70歳になられた時に後継者がいなかった場合に備えよ

 現在、15歳の少年がたった一人で、神武天皇の伝説以来一度も途切れたことが無い伝統を背負われている。では、どのようにお支えするか。  有識者会議でも「悠仁親王殿下が70歳になられた時に後継者がいなかった場合に備えよ」との議論が、続出した。  そこで今回の有識者会議の画期的な議論の二つ目だ。「旧皇族の男系男子孫の皇籍取得」に関しても意見聴取した。質問が複雑で多くの専門家が回答に条件を付けたので単純には断定できないが、あえて分けると、賛成が12で反対が9だった。  そもそもGHQに力ずくで皇籍を剥奪された元皇族の子孫で、本来ならば皇族として生まれるはずだった方々を旧皇族と呼ぶ。この方々の皇籍取得が、政府の公式の会議で議題になること自体が、初めてだ。

旧皇族とは本来ならば皇族としてお生まれになるはずだった方々

 ここで多くの人々が誤解をしているのではないだろうか。今の今まで一般国民として暮らしていた旧皇族の方々が突如として親王宣下をされて皇族となり、明日には天皇になるかもしれない、と。  違う。  繰り返すが、旧皇族の方々は、本来ならば皇族としてお生まれになるはずだった方々だ。まずその方々に皇籍を取得していただく。そして、その方々のお子様たち、まだこの世に生まれておられない方々に、生まれた時から皇族としての自覚を持ち、悠仁親王殿下をお支えしていただく。  50年後に何かを始めるのでは遅すぎるので、今からお備えするべきなのだ。
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「“旧皇族の男系男子孫の皇籍取得”は法の下の平等に反する」本気か?
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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