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アンチ・コロナワクチン派の暴走に頭を悩ます人が急増中

暴走するアンチワクチン派

cover ワクチン不足が報じられてはいるものの、なんとか一般接種に向けて扉が開かれ始めた新型コロナへのワクチン接種。  だが、因果関係はともかくワクチン接種直後の死亡事例も報告されており「本当に大丈夫なのか?」という声も後を絶たない。不安に思う気持ちは理解できるのだが、この不安な気持ちが医療関係者にいらぬ負担を強いている。  東海地方在住のある薬剤師は「店でワクチンは安全かを聞かれて仕事に支障が出ている」と語る。 「コロナワクチンは安全なのか? 副作用はないのか? と聞かれても、コロナワクチンに限らずインフルエンザなど全ての、どのワクチンでも副作用はあり得ます。コロナで死ぬ確率とコロナワクチンの副作用で死ぬ確率のどっちが低いの?という話ですから、それでどう考えるかは皆さんの自由です。  最近は減りましたけど、店舗で棚卸ししている最中に話しかけられて、どこの誰が言ったかわからないような話を延々とされても困るんです。『それは誰が言ってるんですか?』って聞くと、ムキになって反論されたり……。  私、研究職でもないし、製薬会社の社員でもないです。ドラッグストア勤務の薬剤師なんです。そんなに持論をブツけたいなら行政の窓口にでも言ってくれりゃいいのに……。応対に時間をとられて仕事に支障が出るので勘弁してほしいです」 「薬剤師=薬に詳しい」のは確かだろう。しかし、接種会場でもなければ病院でもない場所で薬剤師を捕まえて自説を延々と話すのは、迷惑この上ない行為である。

保護者会で険悪な空気に

 今はワクチンを打ちたい人ができるだけ早く打つことが対策として効果的なのは間違いないところだ。だが、全員が打つべきか、打ちたくない人は打たないべきかは、はっきり言って今の段階で検討・議論は自由にすればいいし、打ちたい人が全員打ち終わったときに結論が出ればいいことなのだが、今「打ちたい人が打つ」ことを邪魔するのは迷惑な話であろう。  アンチワクチン派の一部から過激な「布教」によって小学生の子供を持つ親同士の保護者会が険悪になってきたと話すのは、北陸地方在住の主婦だ。 「アンチワクチン派の母親が家庭で子供にワクチンが危ないと日々言うので、子供たちの間でワクチンが危ないという話が広まってしまい困惑しています。そのコから学校で『ワクチンを打つと死ぬ』とか『海外では本当は何人も死んでいる』と言われ、子供から『ワクチンって危ないの?』と聞かれて、専門知識もありませんし説明するのが大変でほとほと困っています」  その母親の一家はいわゆるナチュラル系で、これまでもいろいろと“問題”を起こしてきた“前科”があるという。 「これまでも学校給食に使う食材を巡って学校側と揉めたり、何かと主張の激しい方でした。そんな彼女が今年の保護者会にノーマスクでやって来て大揉めに揉めたんです。  彼女はマスクも危ないという謎理論を持っていて、保護者会が始まるなり『コロナはインフルエンザと一緒でデトックス効果がある。一度かかってしまえば免疫もつくし、風邪と一緒なのだからかかってしまえば強くなる』とか『ワクチン接種するくらいなら、コロナになって免疫を付けたほうがいい』と言い始めて、進行できなくなってしまったんです。  校長とPTA会長が間に入って、マスクをしたくないのはわかったけど他の方はマスクをしたいのだから、ノーマスクなら父母会に出ないでほしいと伝えたら『私にはマスクをしない権利があります!』って。マスクして感染予防したい私たちの人権はないんでしょうか……。おそらくワクチン接種のお知らせが届くころには保護者会でもっと大騒ぎするでしょうね……」  自己主張もほどほどにしてほしいものである。主婦の憂鬱はしばらく止まりそうになさそうだ。
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アロマがコロナに効く!?
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