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知らないと損する「ファッションの誤解」3選…ブランド品は長持ちしない理由

誤解②「安い服より高い服のほうが持ちがいい」

スーツ これもありがちな誤解です。「高い服を買ったのにすぐダメになった」「ユニクロは品質が悪くなった」とよく聞きますが、もちろん粗悪品をつかまされた可能性もありますが……たいがいは勘違い。  そもそも安い服のほうが耐久性が高く、高い服のほうが脆いのがアパレルの常識です。それは実用品とおしゃれ着の違いから来るものです。  スーツで説明するとよくわかります。高級スーツというのは生地の光沢感を意識します。ツルッと美しい滑らかな光沢があるからこそ多くの人は「高そう」「かっこいい」「高級感がある」と認識します。  ではこの「光沢」とはどこからくるか? いろいろな光沢の付け方がありますが、基本的には細い糸を使うことで生地に光沢をつけるのが一般的です。

高いスーツが買ってすぐダメになる理由

 女性の髪を連想してみてください。細く華奢な女性の髪質はまとまると美しいキューティクルを出してくれますね。でも、男性の太くてゴツい髪の場合はまとまっても光沢が出にくく、ガサッとした風合いに見えます。スーツもこれとまったく同じです。  高級感を出すために細い糸を使えば、当然「太い糸」より「細い糸」で作った布地のほうが脆くなります。  安いポリエステルの糸などで作ったスーツは洗濯機でも洗えるくらいタフですが、カシミア並に細いような極細のウールを使ったスーツなどはこまめに手入れをしてあげないとすぐに生地が痩せてきます。「高いスーツを買ったのにすぐダメになってしまった」というのはある意味、当然なのです。  長持ちさせたいのなら安いスーツを買うほうがずっと賢い。高級店よりもイオンモールの数千円のスーツのほうが圧倒的に長持ちします。
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「ユニクロは品質が悪くなってきた」は…
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