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「性能がいいEV」ってだけじゃテスラに勝てない理由

テスラの充電待ちはほぼゼロ

オートクラブ

テスラのスーパーチャージャーは日本にはまだ約50か所しかないが、全世界にはすでに3万基も設置されている。テスラ以外のEVの敗因は、クルマそのものじゃなく充電設備網だった!

 日本のEV界をリードしてきた日産にも、同じことが言える。リーフ購入者に提供していた「ZESP2」(ゼロエミッション・サポートプログラム2)の「使いホーダイ」プランは、月に2000円で日産ディーラーなどの急速充電器が使いホーダイ(2年半前に新規受付終了)。  その一方で、購入者の自宅には普通充電器(設置費用10万円強)をサービスで設置していた。リーフオーナーは、月2000円で急速充電しホーダイだったので、電気代がかかる自宅の普通充電器を「一度も使ったことがない」というケースが頻発したのである。まさにムダなバラマキ!
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 それに比べて、テスラの戦略のしたたかさよ。テスラ専用の急速充電器「スーパーチャージャー」の充電スポットは全国に約50か所しかないが(4月15日現在)、1か所に2~8基の高性能充電器があるので、充電待ちはほぼゼロ。充電速度は約3倍で、充電の時間制限もないので大容量電池を満タンにできる。約50か所しかなくても、それだけで日本全国ほぼどこへでも行けるのだ。

テスラとは天と地の差

 一般の急速充電器は、スーパーチャージャーよりはるかに性能が低く、しかも1か所にほぼ1基しかない。先客がいたら待つか、ほかの場所に移るしかない。1回あたり30分間の利用時間制限もあるので、1回の充電で100~150㎞しか走れず、ロングドライブでは尺取り虫を余儀なくされる。テスラとは天と地の差である。  EVの良しあしは、クルマの性能よりも充電の利便性で決まる。クルマだけ評価しても無意味! テスラのブッチギリなのだ!
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日産の充電器をテスラが占領!
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