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衝撃の「ユニクロ大幅値上げ」…アパレル業界の値上げが今後も続く理由

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第382回目をよろしくお願いします。
メンズファッションバイヤーのMB

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

ユニクロがフリースなど一部商品を大幅に値上げ

 ユニクロの値上げが発表されました。  その内容に驚愕! なんとヒートテックの一部商品、たとえば「超極暖」は1990円から2990円にUP。さらにユニクロの主力商品フリースも1990円から2990円。実に1.5倍、50%を超える値上げ敢行です。 「またユニクロが高級志向になるなあ〜」と思っていらっしゃる方も多いでしょうが、この問題はユニクロにとどまるものではありません。今回はユニクロ値上げによるファッションの未来について考察、解説していきましょう。

ユニクロ値上げの余波①「アパレル各社が一斉値上げ」

ユニクロ 今回のユニクロの値上げ敢行は何もユニクロが「高級路線にしていこう」などと考えているワケではありません。間違いなく経済的な影響によるもの、つまり調達原価の高騰です。  ウクライナ情勢を要因とした原油価格の高騰、それに伴う物流コスト高。また、原材料費(ユニクロの場合、主に合成繊維)の価格高、さらには円安に伴う部材調達や海外製造の高騰などが主な理由。  そして、それはユニクロのみならず、ほぼすべてのアパレルに共通する課題といえます。  加えて2022年春夏には上海のロックダウンの影響で生産ストップ、船便の大幅な遅延などが発生してアパレルの物流は大混乱。1月納品のコートが5月に入ってくるなんてこともありました。
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ファストファッションもハイブランドも揃って値上げ
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