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「母親が息子の子どもを妊娠してしまった」障害者専門の風俗嬢が目の当たりにした“障害者と性”の問題

 健常者にあるように、障害者にも当然、思春期以降は性欲が芽生える。健常者であれば、夜のお店やパートナーを作ることなどで解消するが、それができない障害者もいる。日本では障害者の性の問題は表立って語られない。だが、当たり前にあるはずの問題を「ない」かのように扱われる障害当事者はいったいどうやって性欲を解消しているのか。
輝き製作所

一般社団法人・輝き製作所所長の小西理恵さん

 そんなセンシティブな問題に寄り添う、小西理恵さん(30代)に話を聞いた。小西さんは大阪府大阪市で「障がいと性に関するカウンセリング」についての講演を手がける一般社団法人・輝き製作所の所長で、障害者へのデリバリーヘルスサービス事業も行っている。

金額は1時間1万8000円

 輝き製作所では現在、業務委託で事務・広報・風俗店のキャスト(大阪で5人)と契約をして事業を展開している。キャストの中には、今まで風俗経験がなく裸にはならずに手で介助のみの人、本業がある人もいる。月10数件のデリバリーの依頼がある。公的支援は利用できないので、金額は1時間で1万8000円だ。 「障害がある人だからといって料金を安くするのは何か違うと思いました」  大阪府で生まれ育った小西さんは、幼少期に両親が離婚したことから、父方の祖母・大叔母・2歳下の妹の4人家族だった。家計を支えていたのは、主に祖母で、家計の事情もあり小西さんは高校1年で退学している。

高校を退学して選んだ道

その時は早く働いて家計を支えたいと思いましたが、今となって考えると高校くらい出ていれば良かったと思います。だけど、高校を卒業していたら今やっているような事業はしなかった。人生は面白いですね」  高校を退学した小西さんは、飲食店でアルバイトをしていたが、当時の恋人との同棲費用7万円を稼ぎたくて高級ヘルスの世界に入る。だが、好きな人がいるのに、他の人に性サービスをすることがつらくなり、1年ほどで辞めてしまう。  小西さんが19歳くらいの頃、80代と高齢だった祖母が仕事を辞めたいと言った。当時、月給100万円ほど稼いで、すでに実家にお金を入れていた彼女は、反対しなかった。
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祖母がパーキンソン症候群になり葛藤
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立教大学卒経済学部経営学科卒。「あいである広場」の編集長兼ライターとして、主に介護・障害福祉・医療・少数民族など、社会的マイノリティの当事者・支援者の取材記事を執筆。現在、介護・福祉メディアで連載や集英社オンラインに寄稿している。X(旧ツイッター):@Thepowerofdive1

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