家の中を清潔にするだけでは不十分?ゴキブリの侵入を防ぐ秘訣を“フマキラー虫博士”に聞く
夏が近づくと、嫌でも思い出す黒や茶色のキモいヤツ、ゴキブリ。そして、数年前から世界中で大量発生し話題のスーパートコジラミは、名前を聞くだけで不快になる代表選手ともいえる。これからの時期に遭遇する可能性大の成虫ゴキブリ、そして殺虫剤も効かず、刺されたら激しいかゆみや湿疹に襲われるスーパートコジラミ。
ゴキブリは、家の中など室内に住み着いているイメージを持っている人も多いかもしれない。けれど佐々木先生によれば、「ゴキブリは本来、野外で生きる虫」であり、「生まれてからずっと室内で育つことはなく、室内と野外を行ったり来たりする」のだという。
「侵入経路は、玄関やエアコンの室外機のホース、室内と野外をつなぐ隙間や経年劣化による亀裂です。ちょうど6月終わりの今頃からが、おなじみの黒くて大きいゴキブリと遭遇する機会が増える時期です。これは成虫で、幼虫のゴキブリは春先にほかの虫たちと混じって室内で生息していることが多いのですが、同じサイズの虫も多く、見分けるのは非常に難しいです」
そのため、見分けのつかない小さな虫ともども駆除する必要があるようだ。ただ、「ゴキブリに限らず、虫の生態系を壊さないためにも駆除するのは最小限にしたいもの。まずは、家など室内に入れない工夫をしてみてください」と、佐々木先生。
「ゴキブリを室内に入れないために、まずはエサを減らすこと。そのためにも食べ物はキッチンやテーブルへ置いたままにせず、冷蔵庫へ片付けるのがおすすめです。虫は基本的に15~30℃ぐらいが活発になるので、低温で動きが鈍くなる冷蔵庫を嫌います」
残ったおかずは冷蔵庫へ入れ、調理時に出た調理器具や食器類はすぐに洗う。そして、髪の毛やフケ、お菓子のクズやホコリなど、ゴキブリのエサとなるものを減らすことが虫の進入を防ぐことにつながるようだ。つまり、隅々まで掃除して清潔に保つことがポイントとなる。
「ゴキブリなどの虫は茂みやマンホール、プランターなどを経由して家の中に入ってきます。そのため、虫が隠れる場所を作らないことも重要。家の中だけでなく、家の外まわりも清潔に保っておくことが大切です」
できれば、対策や駆除方法について知っておきたいという人も多いはず。そこで、殺虫剤でおなじみのフマキラー株式会社にて、開発本部基礎科学研究部部長・主席研究員を務め、新商品開発のため虫の飼育・研究をおこなう虫博士・佐々木智基先生に詳しく話を聞いた。
プロでも見分けが難しいゴキブリの幼虫
ゴキブリを室内に入れない工夫とは?
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
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