ニュース

好調の「資さんうどん」が都内1号店をオープン。業界首位「丸亀製麺」の脅威になるか

客の8割がリピーター。支持を集める資さんうどん

資さんうどん店内

資さんうどんの店内

九州を中心に展開し、24年10月にすかいらーくの傘下に入り全国展開を目指す資さんうどん。 2024年度売上は160億円、営業利益6億円で、今はこの規模だが、計画の出店スピードからすれば、リーダー企業である丸亀製麺に対し、脅威な存在になるのは間違いないだろう。 昨年12月に関東1号店として開業した千葉県の店舗は1日当たり売上200万円以上、客数2000人以上が訪れる盛況ぶりで、その勢いそのままで東京都内にも初進出した。 1976年に北九州市で創業した資さんうどんは、顧客の8割はリピート客であるほどお客さんの支持は高い。柔らかくもちもちした麺と手間を惜しまず鯖や昆布・椎茸などから丁寧にとった黄金の出汁が自慢だ。 メニューも100種類以上とバリエーション豊かで丼物もデザート(ぼた餅)なども充実している。また、薬味コーナーではとろろ昆布も食べ放題だ。

“ファミレス型うどん店”として差別化を図る

東京1号店の両国店は駐車場がなく、ちょい飲み需要も期待しており、飲み客に対応できるメニュー構成になっている。 うどんだけでは物足りないお客さんに対して、丼物などご飯類を充実させている点は丸亀製麺との明確な差別化だろう。 資さんうどん人気No.1メニューが肉ごぼ天うどん770円(税込)とのことだが、うどんと丼ぶりのセットの組合せもバリエーション豊かで、価格も1,000円以下とリーズナブルで人気だ。 朝食メニューも充実しており、また、飲み客にもおでんや酒の肴も用意されて好評で、朝・昼・夜・深夜の時間帯をフルに活用している店舗政策はさすがだ。 郊外型の広めの店を中心に展開中で、セルフサービス店が多い中、案内、会計以外はフルサービスで対応している。落ち着いた雰囲気で食べられて、家族でまた行きたいと思わせるファミレス型うどん店だ。 ローカルチェーンだった頃から有するお客様から支持される品質やサービスを守り、且つ、磨きながら、うどん市場のシェア拡大を虎視眈々と狙っている。
次のページ
資さんうどんはすかいらーくの“イチオシ”で間違いない
1
2
3
4
飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】