速さと燃費を競うエコカー対決でトヨタに大勝利
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
今年も、真夏の富士スピードウェイにて、プリウス、アクア、インサイトなど、合計56台のエコカーによって行われた 「エコカーカップ2012 2時間耐久レース」。昨年の大和(ド中古の初代プリウス)の優勝で味を占めたSPA!は、連覇を目指し今年はボコボコブー号(アクア)で参戦。世界で銅メダルのプリウス並みに大躍進いたしました【後編】
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
⇒【前編】「ハイブリッドカーが世界中でバカ売れ」の実情 https://nikkan-spa.jp/287897 われわれ週刊SPA!チームは、昨年は不肖MJの愛車・大和(ド中古の初代プリウス)で参戦、見事クラス優勝(クラス参加1台のみ)、総合でも60台中30位という快挙を成し遂げたが、今年は一味違う。私が近所の東京トヨペット浜田山店で一番に購入した、最新鋭のハイブリッドカー・アクアがあるのだ! すでに奥さんが何度もぶつけてボコボコだが(愛称:ボコちゃん)、ボコボコのディンプル効果で、空気抵抗が減ってるかもしれない。優勝争いにからむのは間違いないだろう。 ⇒昨年の「エコカーカップ」の模様はこちら https://nikkan-spa.jp/54640 レース前、今年のレギュレーションを見て愕然。昨年より燃費が重視されている! うおお、ならば優先すべきは速さより燃費。燃費燃費燃費! のケチケチ走法だ。 予選なんざどーでもいいのでビリから6番目。そこから得意のケチケチ走法で激走する。F1なら時速300kmを楽に超えるメインストレートでも、瞬間燃費がリッター10kmを割らないようにそーっとアクセルを踏み、最高速は100kmまで。まるで日本の高速道路みたい。 ただしカーブは可能な限り速く曲がる。車体が軽くて重心が低いアクアは、コーナリングが大得意だ。昨年の初代プリウスは、コーナーのたびに引っ繰り返りそうだったが、アクアなら引っ繰り返らない。コーナーの遅いプリウスを、F1ばりにアウトからブチ抜いてやったぜガッハハハハ。 結果、速さは52位のドン亀、燃費はケチケチで第5位、総合12位、アクアのノーマルクラス(2台のみ)では優勝の金メダル! ライバルのトヨタ自動車東日本(アクアを生産してる会社)のチームを撃破しました。おいおい大丈夫かよトヨタさん。俺たちに負けてて。 そんな心配も多少ありますが、今後ハイブリッドカーは、日米以外でも牛歩で浸透していく可能性が高い。ハイブリッドカーが世界を制する時、我々週刊SPA!チームも世界を制するだろう。 【結論】 我らがアクアの燃費はリッター約20kmでした。この燃費でできるだけ速く走るというのは実に頭を使う。もう速さを競うだけの単細胞なレースなんかやれん! というくらい奥が深い。ハイブリッドカーの運転は面白いヨ
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ