「ハイブリッドカーが世界中でバカ売れ」の実情
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
今年も、真夏の富士スピードウェイにて、プリウス、アクア、インサイトなど、合計56台のエコカーによって行われた 「エコカーカップ2012 2時間耐久レース」。昨年の大和(ド中古の初代プリウス)の優勝で味を占めたSPA!は、連覇を目指し今年はボコボコブー号(アクア)で参戦。世界で銅メダルのプリウス並みに大躍進いたしました
⇒昨年の「エコカーカップ」の模様はこちら(https://nikkan-spa.jp/54640) MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu 当コラムでは、「プリウスは日本でしか売れてない」と、繰り返し書いてきた。実際、昨年の販売台数は、日本では1位だが世界全体では42位。日本でいくら売れても、海外ではアメリカを除いてまるで人気がない。「世界中でハイブリッドカーがバカ売れ中」と思い込んでいる日本の大マスコミは大バカである。 と思って安心していたら、なんと! 今年に入ってプリウスが世界中でバカ売れしてるらしい! 今年の1~5月のプリウスの世界販売台数は、昨年の42位から3位にジャンプアップ! 約2倍の大増加で銅メダル獲得中だ! ヒエ~どーもスイマセン。 ⇒車名別世界販売台数ランキングはコチラ
(https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=287906) が、その内訳を調べてズッこけた。相変わらず7割近くが日本国内じゃん……。 この世界統計の「プリウス」には、ワゴンタイプのプリウスαと、アクア(海外名プリウスC)も含まれている。昨年12月に発売されたアクアは日本で超バカ売れ中で、プリウスも相変わらずの大人気。つまり、「プリウス」の世界大躍進は、その大部分が日本のエコカー補助金の成果だったのだ! ま、それはそれで善し。日本でバカ売れするだけで、銅メダル獲れることがわかったんだから。日本の市場規模も捨てたもんじゃないな。ガンバレニッポン!! ということで、今年もやってきました、富士スピードウェイの「エコカーカップ」。ハイブリッドカーが、速さと燃費の総合点で戦うという、大変ハイブラウなレースである。世界第3位の販売台数を誇るプリウスやアクアが覇を競うのだ。当然世界中から取材メディアが殺到……と思ったが、ガイジンはゼロ。観客席には50人くらいっきゃいませんでした。ガックリ。 それでも我々は戦わねばならぬ。まだ世界には理解されぬが、これは世界最先端のハイブラウなレースなのだ。いずれF1も速さと燃費の総合点で勝敗を決めるようになるだろう。それまでの辛抱だ。 【後編】に続く⇒速さと燃費を競うエコカー対決でトヨタに大勝利
(https://nikkan-spa.jp/287898)
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