石原前都知事のおかげで日本のディーゼル車が進化
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
スカイアクティブ・ディーゼルなる新技術を搭載し、大ヒット中のマツダ・CX—5ディーゼル。みなさん絶賛しております。もちろん同社の頑張りの賜物なのですが、石原慎太郎前都知事のそれは厳しいディーゼル規制あっての技術革新でもあったわけで。そんな日本のクリーンディーゼル技術の結晶と、ディーゼルの本場からやってきた刺客を対決させてみました!
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
国政に転じられる石原慎太郎前都知事に、私が大感謝していることが2点ある。1点は外環道の大深度地下化による建設決定。もう1点はディーゼル車にNO!宣言だ。
あの頃の日本のディーゼル規制は、先進国としてはありえないほどユルかった。当時の日本人にとっては、「ディーゼルの排ガスは黒くて臭い」というのが常識だったが、欧米ではすでに許されないことだった。
細かく言うとですね、日本は窒素酸化物の規制ばっかり厳しくて、黒煙(粒子状物質)のほうがザルだったんですわ。ディーゼル車が臭くて煙くて発ガン性まで疑われる黒煙を大量に出すから、道路の建設も害悪視され、外環道も造れなかったっつー部分が大いにあった。
石原さんの強硬策のおかげで、日本のディーゼル排ガス規制は急速に厳しくなり、技術開発が促進された。これに合わせて石油業界も、軽油に含まれる硫黄分を50分の1にまで大幅低減。この両面作戦により、現在、ディーゼル車の黒煙(規制値)は当時の200分の1に! まさに石原さんの置き土産であります。もう環八をオープンカーで走っても耐えられます。
SPA!読者のボンクラ諸君は何も知らぬだろうが、この流れは日米欧ほぼ歩調を合わせておって、再来年には先進国のディーゼル排ガス規制が、ほぼ同一のところまで厳しくなるのだよ。一種の世界基準だ。この世界基準に照準を合わせ、いち早く新技術「スカイアクティブ・ディーゼル」を開発したのがマツダだったというわけだ。
※【後編】に続く⇒【マツダ VS BMW】クリーンディーゼル対決https://nikkan-spa.jp/326889 ― ありがとう!石原さん。日本のディーゼル車は進化しました【1】 ―
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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