“米デフォルト”デマで株価急落したら買い【現役金融マン ぐっちーさん】
◆アメリカが今後デフォルトするは大きなデマです【後編】(現役金融マン ぐっちーさん)
⇒【前編】はコチラ
一方でガバメントシャットダウンは確実にさまざまな短期コストを引き上げることになるので、むしろやっていることが逆ではないか、という気さえします。共和党が国民的支持を引き付けられない理由はこのあたりにもありそうです。
まあ、これは私の意見ですが、結局全体的に財政が好転している現在のアメリカにおいてはそもそも法定債務上限なんてものがあること自体が不自然。そのたびにこういう混乱が起きるほうが少なくとも市場、さらには国際的にもマイナスなわけです。その意味では今回の騒動を契機にこの自動削減条項事態を見直してもいいのではないかと考えています。少なくとも上院には今回の騒動を契機に見直そう、というムードがあるのは事実で特に何も得ることがなく、先ほど述べたように一方的に支持率を落としていってしまった共和党にとってはそろそろ考える時期が来ていると思われます。
思えばあれだけのティーパーティーと呼ばれる議員を党内に抱えてしまったのが敗因の始まりでした。当初は勢いがよかったのですが、現実的な政策面での実績はほとんどありませんし、ここまで来ると何でも反対する「足手まとい」という見方もできなくありません。共和党の変革にも期待しつつ、注意を払っておきましょう。
SPA!の読者の皆様はアメリカがデフォルトするなんてデマで株価が急落したらしっかり買っておいてくださいね。
【今週の数字】
’13年アメリカの財政収支(対GDP比)現段階の推計値
-5.78%
’09年には-12.93%までいったこの数字だが、’12年には-8.34%まで戻し、今年の最終は-4%台になってくるという見通しもある。来年はさらなる改善にも期待できる
【選者】現役金融マン ぐっちーさん
ウォール街で20年生きてきたノウハウからブログを執筆するアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://guccipost.jp/)を主宰している
図版/ミューズグラフィック
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