「森永チョコフレーク」生産終了に涙…消えた名作お菓子を振り返る
9月28日、日本中は深い悲しみに包まれた。森永製菓の名作お菓子『森永チョコフレーク』の生産終了が発表されたのだ。
森永製菓の発表によると、現在生産を行っている千葉県野田市にある工場が将来的に閉鎖することとなったため、それに伴い生産終了を決定したとのこと。1967年に販売開始された約半世紀にわたるロングセラー商品なだけあって、老若男女問わず、多くの方がその報に衝撃を受けることとなった。
森永チョコフレークの生産終了で世間が騒然とするさなか、10月4日には江崎グリコが『キスミント』の販売終了を明らかにした。
1987年に発売されて以来、ロングセラー商品となっていたが、若者たちのガム離れが要因と報じられている。すでに生産は中止されており、工場は2018年末をもって閉鎖となる。キスミントは在庫が無くなり次第、店頭からも姿を消すことになる……。
たしかに、昨今ではタブレット(錠剤)菓子が主流となっており、街中でもガムを噛んでいる若者たちを見かける機会は少なくなったように思えるが、悲しいニュースの連続にネットユーザーからも「寂しい」という声が相次いでいる。
2017年、明治のスナック菓子『カール』の東日本での販売終了が伝えられたときも、各地から悲しみの声が聞こえてきた。1968年から販売が開始されて以来、長らく明治の顔でありつづけたが、その実、長期的に販売は低迷していたらしい。約半世紀にもわたるカールの歴史を絶やさないために明治が取った策が、製造ラインを愛媛県の工場のみに絞ることと、そこからの流通が容易な、西日本地域だけの限定販売に切り替えることだったそうだ。
メーカーには今でも多数の問い合わせが来ているそうだが、少なくとも現状、東日本での販売再開の予定はないらしい。もちろんネットなどを駆使すれば、カール自体を入手することは容易い。しかし、東日本に住んでいる限り、コンビニやスーパーの店頭でカールおじさんと出会うことはほぼないのだ。
カールの販売終了は大々的なニュースになったが、その裏でひっそりと消えていった名作お菓子も少なくない。明治のチョコシュー菓子『ポポロン』などがそうだ。
シュー生地にチョコクリームが詰まったポポロンが販売開始されたのは1976年のこと。1箱200円という、当時としてはちょっとお高めな価格ではあったが、その美味しさや高級感から、ちょっと特別なお菓子として絶大な人気を誇っていた。一時期は明治の看板商品だったものの、2015年にひっそりと生産終了。その理由は公表されていないのだが、そもそも明治では、基本的に商品の生産終了を発表すること自体珍しいそうで、カールの発表は異例のものだったという。
ロングセラーお菓子の販売終了というのは、言わば子供時代の思い出がひとつ消えるようなもの。ここでひとつ、これまでに消えていった名作お菓子たちを振り返りながら、懐かしいあの頃に思いを馳せてみようではないか。
キスミント:若者のガム離れ?2018年、在庫が無くなり次第終了
カール:2017年8月で東日本での販売終了
ポポロン:2015年にひっそりと生産終了
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