更新日:2016年03月28日 21:34
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DaiGoを超えた! メンタリズム界の最終兵器・眉村神也とは何者か?

眉村神也

メンタリズム研究会スリーコール代表の眉村神也

 メンタリズムとは何か?  日刊SPA!では、「メンタリズム」をテレビや書籍を通じて、一般社会にひろめたDaiGo氏や、「実弾を使ったロシアン・ルーレット」や「宝くじの当選番号当て」などを披露し、物議を醸した著名メンタリストのダレン・ブラウン氏を取材してきた。  そして遂に、メンタリズム界の最終兵器が、10月10日の深夜放送「話題になりそうな夜」(フジテレビ系)に出演する。放送直前、その本心を語ってもらった。 =================  どうも皆さん初めまして。  メンタリズム研究会スリーコール代表の眉村神也(まゆむら じんや)です。  僕はこれまでメンタリストDaiGoやマインドハッカートニー・ジャンといったメンタリズム系パフォーマーのプロデューサーとして、彼らのパフォーマンス制作・指導やメディア展開の指揮を取ってきました。  要はメンタリズムの仕掛け人といったところでしょうか。影の黒幕といえば格好良さげですが、まあ裏方です。  今夜フジテレビでオンエアされる番組『話題になりそうな夜』に「DaiGoを超えるメンタリスト」として出演してほしいとの依頼がありました。師匠としてDaiGoを超えるとこを見せてほしいと。  ここでメンタリズムパフォーマンスについて知らない人にも簡単に説明しておきますと、メンタリズムとは『超常現象を再現するパフォーマンス』の総称です。特に皆が持つメンタリストDaiGoのイメージで語るとそれは「心理学で人の心を読んだり操ったりする人」ということになるでしょう。 ◆メンタリストDaiGoの限界  メンタリズムブームを作ったメンタリストDaiGoのプロジェクトでしたが、プロデュースしてる身としてはやりたくてできなかったことも多かったのも事実です。  DaiGoは元からパフォーマーをやりたくなかったため、あまり難しいことをやりたがらなかったというのも大きかったのですが、様々な要素で僕が考えていたパフォーマンスに辿り着かなかった部分も多かったのです。  たとえば超常現象の再現を謳っていたわけですが、当初はサイキック(超能力)やスピリチュアル(霊能力)と呼ばれるもの全般を再現するパフォーマンスにしたいと考えていました。念力や発火現象、降霊術などです。それらを科学や心理学やトリックを用いて再現するというコンセプトです。  しかしながらそれは実現できませんでした。  DaiGoがそれらの派手なパフォーマンスを嫌がったこともありますが、「できるだけ心理に偏ったパフォーマンスにしてほしい」というテレビ局からの依頼に拠るところが大きな理由でした。より正確に言うと「心理系のパフォーマンスのみなら扱う」ということでした。  このあたりについてはメンタリストDaiGo名義の拙著『これがメンタリズムです メンタリストになれる本』(幻冬舎刊)に詳細を書きました。  ただ結果的に、テレビ各局の制作スタッフの皆様方の目論見の方が正しかったと思っています。おかげさまで多くの人達にメンタリズムは認知され、良かれ悪かれかなりの話題になりました。スタッフの皆様方には感謝しかありません。  ですが、どうしても2つの点でDaiGoパフォーマンスにおいて「足りてない」と思うことがありました。  一つ目は【相手がしていることをカメラに見せてしまう】こと。  たとえばデモンストレーションを見せる際に、相手が持ち上げたボールの色だとか、心のなかに浮かんだ数字を書いた紙などを先にカメラや観客に見せるといったところです。  DaiGoが「できるだけ多くの人に情報を共有させてください。僕は相手を見て心を読むのではなく、皆さんの顔を見て当てているのかもしれませんよ」と言って、カメラに相手が何を選択したか確認させる姿を覚えてる人も多々いるのではないでしょうか?  この流れは、視聴者から「ヤラセ」と指摘される要因になってしまいました。 「DaiGoは知らなくともスタッフに答えがわかれば、スタッフとグルであればなんだってできるのではないか?」という訳です。実はこの流れはテレビ制作側からの依頼でもありました。  いわく、「いま何をしてるのか視聴者がわからない状態で放送時間が長引くのは良くない」「視聴者は常に答えを知っておくべきだ。そうでないとチャンネルを変えられてしまう」というロジックでした。それも一理あることでした。  でもそれはDaiGoによるメンタリズムブームのさなか、ネットで大きく叩かれる要因となりました。「スタッフが答えを知っているんだから裏で教えてもらっただけだろ!」とか「サクラがいて無線で教えてるだけ」と書き立てられたりしたのですね。  二つ目は【先に答えを言わない】こと。  DaiGoのパフォーマンスで例をあげると、相手が何かをやり終えてから「アナタは最初から操られていた。実は僕はアナタに◯◯を選ばせようとしていたんだけれど、まさかそれを選んではないですよね?」といったセリフで説明する時がこれに当たります。  これはネット上などで最初の問題点であった「ヤラセ」疑惑を裏付けする証明だと、鬼の首を取ったように指摘されたことがありました。要はこれも「最初からどう操るか言わないのは、スタッフやサクラから教えられてからでないと答えられないからだ」というロジックです。答えを教えられてから、あとづけでさも最初から操っていたようにセリフで言ってるだけということでした。  実はこの指摘は半分当たりです。  相手の心を読んでいるパフォーマンスでそういうセリフを配置することで、相手にも観客にもさもメンタリストが人を操ったと思わせる心理的な仕掛けとして機能させていたことが多々あったからです。  しかしながらそれが全てではありません。本当に操ってるパフォーマンスも多かったのです。これには当時本当に悩みました。どうすれば、この人を操るパフォーマンスをちゃんと伝えられるか、と。DaiGoと話し合って、先に何を選ばせるかを見せるバージョンのパフォーマンスもいくつかテレビで披露したりしました。  ところがそれはさらに逆効果になりました。  先にどう操るかを提示すると「それに合わせてタレントが演技してくれた」「先に何するか指示してるだけのヤラセ」と言われることになり、結局元のスタイルに戻すことになりました。 ⇒【後編】「DaiGoを超えるパフォーマンスとは」に続く
https://nikkan-spa.jp/729325
<取材/日刊SPA!取材班>
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