ヲタクモデル・市川紗椰「最初はヲタクを隠してました」
フツーの男からしたら手が届きそうにないほどの美貌。しかし中身はというと、鉄道、アニメ、相撲、階段!?への愛が溢れたガチヲタなんである。アメリカ人と日本人のハーフで、女性ファッション誌に引っ張りだこの人気モデル・市川紗椰。「ひとり遊びが好きというか得意」という“美人すぎるヲタク”の素顔に迫る!
――市川さんといえば「鉄道好き」で注目を集めていますが、市川さんはそもそも何鉄なんですか?
市川:車輌自体を見るのが一番好きなので、「車輌鉄」なのかな……。この前も品川駅で試運転中の189系M52編成の「グレードアップあずさ」を偶然見かけて、すごくテンションが上がりましたね!
――珍しい車輌なんですか?
市川:もちろんですよ! 特急「あずさ」をグレードアップした車輌なんですが、’02年に第一線を退いて以来、臨時・増発時や団体専用の列車になったのでなかなか見る機会がなくて。去年1度復活イベントで走ってニュースになったぐらいですし、そもそも、中央本線なので品川駅に停まっていること自体が珍しいんです。これが偶然見られたのも嬉しかったんですが、試運転(※)なのもグッときましたね。
※山梨で実施されたリニアモーターカーの試運転が世界最高速度を記録したり、山手線新車両や北海道新幹線の試運転が始まるなど、最近「試運転」がらみのニュースが多い
――さすが視点がガチですね!
市川:でも、普段は「自分は○○鉄だ」とかあまり意識しないです。時刻表や路線図も好きだし、実際乗るのも好きだし、走行音も録ります。5月に出したCD「夜が明けたら」(※)も11トラック入っているんですが、最初の1曲以外は全部ボーナストラックとしてこれまで録り溜めた列車の走行音が入ってます。
※音楽番組のMCや音楽雑誌連載の経験を持つ、音楽好きで知られる市川が、昭和の歌姫・浅川マキの名曲「夜が明けたら」を小西康陽のプロデュースでカバー。5月13日にCDデビューを果たした
――ボーナストラックが10曲で、しかも走行音って前代未聞ですね!
市川:「走行音のどこがボーナストラックなんだ!」って感じですよね(笑)。ただ、今はCDが売れない時代なので、後々に残る珍しいものを作りたいな、と。それに、ただの列車の走行音というよりは、環境音楽として楽しんでいただけたらという期待も込めてます。走行音のタイトルも「二日酔い」とか「春」とか、その音を聞いて自分がイメージした名前をつけ直してますね
――ちなみに、市川さんはいつ頃から鉄道が好きなんですか。
市川:最初は路線図から入ってるんです。鉄道好きを自覚したのは中学生ぐらいなんですが、小さい頃から地図が大好きで、次第に路線図にも興味が出てきたんですよね。
――それにしても、モデルという華やかな仕事の一方、マニアな趣味を公言するのに抵抗はありませんでしたか?
市川:当初は必死に隠してました。でも、ある日吹っ切れて趣味を全開にしてみたら、周囲も「へー、そうなんだ」とすんなり受け入れてくれたので「あ、言ってもいいんだ」って。まぁ、みんな他人にはそんなに興味ないですからね(笑)。
――今「ヲタク美女モデル」「美しすぎるガチヲタ」などと、注目されることについてはどう思いますか。
市川:いわゆるオジサンじゃなく今どきの小娘が言うからみんな面白がるのかな、と感じる部分もありますね。意外性があるのかなって。
――いやいや、どの分野にしても、突き詰めぶりに本気を感じるから、注目されるんじゃないかと思います。
市川:そうですかね? でも、別に「マニアックだからカッコイイ」みたいな理由で趣味にしてるわけじゃないんですよ。メジャーなコンテンツでも大好きなものはありますし。
※このインタビューは週刊SPA!5月26日号のインタビュー連載「エッジな人々」から一部抜粋したものです
<取材・文/藤村はるな 撮影/中山雅文 スタイリング/岡野香里 ヘアメイク/千葉万里子 撮影協力/ゆりかもめ>
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