相手に好感を抱かせるビジネスメールテンプレ集
―[人生[小手先]が9割]―
読者の中には「今さらメールの書き方なんて」と思う人もいるだろうが、考えてみれば「メールの書き方」をまともに指南された人は少ないはず。自分のメールがイケているのか否か、客観的に判断するのは難しい。
「人は大事にされれば喜ぶし、軽んじられれば怒るもの。ビジネスメールの定型文は、一見丁寧でも“相手のことを考えている感”が希薄。だからこそ“微差”で相手に好感を抱かせることが可能なのです」(伝える力【話す・書く】研究所所長・山口拓朗氏)
例えば、お礼の文面。
「『本日はありがとうございました』だけではなく『嬉しかった』『楽しかった』などの“感情”を入れ込むのはお約束。ですが、これだけではまだテンプレ感が拭えません。感情をより具体的に表すことで“ホンネ感”を出すのがポイントです。例えば『すっかり◯◯さんのファンになってしまいました』などですね」
こうした「テンプレに見えないテンプレ」をシーンに応じて用意しておきたい。
「誘いを断るときも、『行けなくてすみません』と、謝ることに重きを置く人が多いのですが、まず言うべきは『誘ってくれて嬉しかったです』。そのうえで『駆けつけることができなくて本当に残念です』と、“心底行きたかった感”をにじませるのです」
ミスをしたときの謝罪文は、自分が思っているよりミスを大きく見積もるのが基本だが、うっかりミスに対して「弁解の余地もありません」といったテンプレは大仰すぎる。
「その点『あってはならない間違いでした』などは、重すぎないのに“事態を深刻に捉えている感”が出るので、相手の腹立ちも収まりやすい」
企画などを提案するときは、日本人が苦手とする「断言」調がポイントに。
「さすがに『絶対売れます!』とは言いづらいですが、『やるならこのタイミングです!』など、自分が抵抗なく言えるレベルでの“断言”を取り入れましょう。それだけで相手も安心できるので、提案が通りやすくなるはず」
<Let’s master>
●お礼のメール
「すっかりファンになりました」
●誘いを断る
「駆けつけることができず残念です」
●うっかりミスを詫びる
「あってはならない間違いでした」
●提案に熱意を込める
「このタイミングしかありません!」
【山口拓朗氏】
伝える力【話す・書く】研究所所長。研修、セミナー等で「文章と会話」のスキルアップ術を指南する。著書に『だから、読み手に伝わらない!』
― 人生[小手先]が9割 ―
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