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元セクシー女優が「VR作品」の裏側を暴露。アドリブ中心の過酷な撮影が朝まで続くことも

 セクシービデオ界隈ではおなじみのVR。出始めの頃は制作に積極的な姿勢を見せなかったメーカーも現在はリリース本数を増やし、すっかり定番商品と化しているそうだ。  VRとは「Virtual Reality(仮想現実)」の略称。噛み砕いて説明すると“現実ではないけれど、限りなく現実に近い空間や技術を体験できるもの”である。ビデオやゲームでVRを初めて体験した人々は、みんな口を揃えて「すごすぎる」「やばい」「なにこれ」と興奮気味に言う。いい大人でも語彙力を失うほどのリアルさには誰もが驚くだろう。  ユーザーの満足度が高いコンテンツだが、作品にはメーカーの涙ぐましい努力と女優の頑張りがギッシリと詰め込まれている。通常の撮影と何が違うのか、今回はその裏側をこっそりとお教えしよう。

VRはユーザー視点に立って作られた作品の頂点?

たかなし亜妖さん

元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」

 成人向けVR作品の場合だと女優が視聴者へ語りかける“主観モノ”がメインのため、あたかも自分の目の前に女性がいるかのような疑似体験を楽しめる。専用のゴーグルをつければもう2人きりの世界、スマホやタブレットに映像を流すのでは味わえない臨場感を堪能できる。  VRの重要なポイントは何より「リアルさ」。本当に女優と対話しているような錯覚を起こすためには目線の位置、視野の範囲を正確にしながら作らなければならないため、メーカーはこれらを重要視しながら撮影を進めていく。  女優にカメラを見る位置や移動範囲等を指定するとなれば、通常の撮影よりもさらに慎重さが増すのは致し方がないこと。少しでも目線がずれればユーザーは違和感を覚え、動画に集中できなくなる。一気に現実に引き戻され興ざめした、なんて厳しい意見も飛び交うほどだ。  まだVRが登場したての頃は画質の悪さや音ズレ、位置ズレが目立ち、どのメーカーも試行錯誤を重ねている段階に思えた。現在では問題点が大幅に改善され、多くの人たちから支持を得る定番シリーズとなったのである。  これほどお客様目線に立った作品はないと思うので、徹底的に追求した結果が今のVRの立ち位置を確立したといってもいいだろう。

VR撮影は女優の努力の結晶

 視聴者視点に立って作られるVR。ハンディカメラだと手振れが画面酔いの原因となり、目線が合わないどころの話ではないので固定カメラで撮影を進めていく。カメラの位置を固定すれば、演者が動かなければならないため、女優たちはユーザーの目線の位置に気を付け、視界となるべき範囲からはみ出さないパフォーマンスを要求される。  そのような撮影方法ゆえに、VR撮影はカメラをしょっちゅう止めずにぶん回すのが基本。30分間回しっぱなしは当たり前なので、台本があるなら内容を頭に叩き込む必要があるし、オールアドリブならセリフをポンポン出さなければ完全に詰む。
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元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya

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