俺の夜
システムを聞くと、おにぎり3個、フリードリンクつきで2400円と破格だ。しかもおにぎりは女のコが握り、1個握るたびに交代し、おにぎりを握る間会話が楽しめるのだ。ぎこちない手つきで握る女のコをからかいながら酒を煽る。話のネタに困っても、中に入れるタネの話で盛り上がる。楽しい……。そうにやけた矢先、3個目のツナマヨを握る女のコが発した言葉に耳を疑った。
「近所にチヂミバーもあるで!」
彼女が知っているだけでも、チヂミ、たこ焼き、飲茶、天ぷら、カツ丼バーなど亜流が続々と生まれているという。丼を肴に酒を飲めるとは粉モノ文化を超えている。パンパンの腹を抱え、最後に向かったのはチヂミバー。店内に充満するゴマ油の香りとノリのいい関西娘が焼くチヂミを肴に、焼酎のお湯割りを痛飲してしまった。
なにはともあれその「柔軟性」には脱帽。東京でもガールズバーを取り巻く環境は厳しさを増している。大阪流は伝播するか。
東京よりはるかにシビア!摘発や価格競争にゆれるGB事情
ガールズバーの激戦区である大阪・ミナミやキタの繁華街は競争が激化、飲み放題で2000円を切る店も現れた。価格で勝負ができなくなった店はサービスで集客するなどエスカレートした。
その末路が小誌5/15号で既報のミテコ(身分証明書が提出できないコ、の意)という未成年者の雇用。水着等の過激な接客も問題となり、一斉立ち入り検査を受けた。8割が違法と疑われる営業をしていたともいわれ、業界は窮地に立つ。
「廃業する店も出るなか、営業許可を新たに取得したり、形態を変え営業を続ける店も増えています。当局も今は静観しているようですが、雨後の筍のように増えたらどうなるか」(在阪風俗誌ライター)
大手を振って楽しめる日は来るのか。
夢か現か、歌舞伎町発大人のエレクトリカルパレード!
金髪、巨乳の外国人女性を象ったロボットがジープに引かれぐるぐる。
先月から新宿界隈は「シュールな宣伝カー」の疾走に騒然となっている。さくら通り、客引きが目立つばかりの新宿区役所裏、宣伝カーの店は「総工費100億円」を謳い、ド派手なネオン、巨大看板で彩られ、それをひと目見ようと、連日人だかりができている。
「接待でもう4回も使わせてもらっているんですよ~」
珍しく照れたような笑みを浮かべたO氏が「今最もインパクトのある接待」と力説するのが、この店「ロボットレストラン」だ。
通りから見える待合室は目が痛くなるほどの電飾に彩られた異空間。チャージを支払い、地下2階の劇場に案内される。
弁当がセッティングされた座席につく。この弁当がレストランと名乗る所以であろう。飲み放題のビールを飲んで、これから始まるショーに胸を膨らませていると、客席に見覚えのある顔を偶然発見。遊び人で名高い、弊社・謎の管理職Y氏であった。
「接待で来たんだからな!」
というまさしく謎な言い訳を軽く受け流しつつ、劇場を見回すと、ドデカい和太鼓、ドラムセット、ロボット、国籍不明、理解不能なオブジェが配置され圧倒される。
【後編】に続く⇒
客電が落ちると、フロア前方に「女戦」という文字が浮かび上がり、30人のギャルが登場。和太鼓、ドラムの乱れ打ちが始まった。
セクシーな衣装に滴る汗、見事なプロポーションに釘付けになる。
龍、マーチングバンド、バイクの疾走と、一見、なんの脈絡もない演目が押し寄せる。「女戦」と銘打たれているように彼女たちは何かと戦っているのだろうか。
ついに3mはあろうかという巨大ロボットが登場。乗組員の水着ギャルが操縦桿を動かすとロボットの腕と表情が動き、オッパイも膨らんでいるではないか! 斬新すぎる展開に呆気にとられる俺。
ラストは戦車と戦闘機の怒濤の進撃。至近距離で踊りまくるギャル、飛行機で頭の上を通過するギャル、大音量と満艦飾に思わず拳を振り上げてしまった。
「僕の接待はまだまだですから」
と胸を張るO氏に連れていかれたのは同ビル地下1階。するとまたもや大音量と激烈ネオン。そこは以前、本頁でご紹介した「ギラギラガールズ」の2号店なのだ。
地下2階でさっきまで“戦っていた”水着ダンサーたちが乱舞し、その周りを80人もの水着ギャルがお尻フリフリ大行進。龍、虎、ミラーボール、黄金色のカウンター1号店の3倍の広さだという。
ネオンが減りつつある歌舞伎町に突如現れた「竜宮城」。まさに歌って、舞う。日本一の繁華街の磁力は決して衰えていない。
【ロボットレストラン】
新宿区歌舞伎町1-7-1 新宿ロボットビルB2
電:03-3200-5500(要予約。受付時間9〜22時)
営:18~23時
休:日
料:4000円(ショーチャージ・フード・ドリンク・税サ込み)
●ショーは1日3公演(19時、20時半、22時)定員締め切りなので早めの予約を!
【ギラギラガールズ さくら通り店】
新宿区歌舞伎町1-7-1新宿ロボットビルB1
電:03-3200-5566
営:19時〜翌1時
料:3000円~(60分/ワンフード・ワンドリンク制)
●ド派手なショータイムは1日3回開催予定