今や「街コン」ばやりである。スパム(26歳)がしたり顔で「恵比寿の街コンはさぁ」などとぬかすのを苦々しくも内心羨ましく思っていた。ヤツの話を又聞きすれば、街コンに参加する男女は「20代が中心」で「オヤジは正直厳しい」ともいう。俺もヤツらから見れば齢37の立派なオヤジ、事実、合コンもご無沙汰、すでに「ローテーション落ち」の身で、たまの緊急登板では惨敗することだらけだ。
そんなおり、300人規模の街コンが行われるという。それも恵比寿ではなく五反田だという。激安風俗とマニアックなお店が集まる“ツウの街”五反田。そこで行われる街コンはいかなるものか? もし、散々な目に遭ったら、有楽街の某店のMちゃんに慰めてもらえばいいと言いきかせ、参戦した。
夕方5時。風俗客でごったがえす駅前に集まったのは悪友N(35歳)、立ち飲み仲間のOさん(39歳)、そして俺の「Over35トリオ」だ。3本なら矢、いや心は折れぬだろうと徒党を組むことにした。
受付の店に行くと地下に続く階段にはずらりと女のコが。やはり20代が多い。否応なしにテンションが上がるオヤジ3人。4000円の会費(女性は2000円)を払う。驚いたことに7店分、1店につき3杯の制限つきだが、計21杯のドリンク券がつくお得さだ。たらふく飲めると、立ち飲み屋気分でいると「開始は1時間後です」と言い渡されてしまった。仕方なく近所の格安居酒屋で「作戦会議」をしつつメートルを上げる。
しかし、これが大きな間違いだった。開始時間ジャストの6時、指定された店に乗り込むと女のコをぐるりと囲む野郎野郎野郎……。あのまばゆい光景は幻か、女子3に対して男7の売り手市場だ。しかも若者は酒を頼む前に猪突猛進。女のコを酒ナシで口説くとは恐れ入る。また、頭数を揃えるとか、惨めなオヤジに女のコをアテンドするとか、主催者側の気遣いも乏しく、弱肉強食を思い知らされる。後編はコチラ⇒
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苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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