花魁衣裳×忍者! 浅草に誕生した“時代劇気分”に浸れる夜の新名所

 盛り上がるラグビーW杯。スタジアムに向かう電車内でビールを飲みまくるオーストラリア人集団に遭遇し、来年の東京五輪のときにはキャバクラ案内の裏営業でもしようかと妄想するスパムです。

 さて年々活性化しているインバウンド需要。東京の観光地・浅草にはタピオカ店と同じぐらいのスピードで、着物レンタル店も増えているとか。そんなわけで夜の街にも日本ならではの和テイストを取り入れたお店が登場してきているが、浅草の地では花魁と忍者がコラボしたという謎の店が誕生。早速、足を運んでみた。

妖艶な花魁ムスメと忍者姿で飲み明かせ

 今回、訪れたのは今年8月にオープしたBARラウンジ「暁月」だ。浅草駅から浅草寺を抜けて徒歩10分ほど歩いて到着。店内は趣のあるお屋敷のようなつくりでモニターには富士山が映し出されている。独特な雰囲気のなかで「お殿様、いらっしゃいませ」と花魁の毛利ちゃん(21歳)が登場。豪華な着物は、問屋から仕入れたもので一着数万円もするとか。

毛利ちゃん

元ジャズシンガーという毛利ちゃん(21歳)。コスプレ系カフェの元店員など10人が在籍。福利厚生で英会話も習っているんだとか


毛利「着付けができるスタッフさんがいるので、営業前に着付けてもらっているんです。表に立って通りを歩いている男性に手招きしてると、怪しがられますね(笑)」

露わにはだける胸元! 殿、一大事でござる!

花魁

花魁のはだけ具合が妙にエロい。

 忍者ルックの店長から差し出されたメニュー表は巻物になっていたりと、細部までこだわりが光る。ふと目をこらせば、お店の一角にはなにやらただ者ではない雰囲気の男性が……。“師匠”と呼ばれる忍者ルックの初老の人物の正体は、なんと2代目チャンバラトリオの一員で、殺陣の達人なので同店でアドバイザー役をしているとか(毎日いるわけではなく、この日はたまたま指導で来店中だった)。

忍術の達人

お店のアドバイザーを務める忍術の達人。浅草界隈ではかなりの有名人だとか

師匠「やっぱり忍者らしい刀の扱いをしないとダメだからね。ここは浅草と吉原の中間エリアで、昔はスナックや小料理屋がたくさんあったんだよ。今は店の数も少なくなってしまったけど、当時の名残を感じながら遊ぶとより楽しめると思いますよ」

コスプレ感が出ないこだわりの本格衣装!

 こちらでは、リクエストすればお客自身が忍者姿になることも可能。さらにダーツも手裏剣型だ。

手裏剣ダーツ

手裏剣ダーツで忍者との対決に勝つと忍者グッズがプレゼント。

毛利「スナキャバ感覚で長く飲まれる方が多いですね。和装ってこんなに胸元がはだけると思ってなくて、酔うと周りから『おもてなししすぎ』ってツッコまれます」

 また、毎月2回ほど開催される女のコが花魁からくノ一に変わるイベントも人気だという。

店長「今後は居合抜きや殺陣を取り入れた本格的な忍者ショーを年末に開催する予定なんです。その準備のため、師匠と日々修業に励んでおります」

20種類

花魁の着物は20種類も取り揃えるほどのこだわり

 浅草の新たな観光名所になることを願いつつ、今宵は吉原方面へとドロンするスパムでした。

本格衣装【暁月(あかつき)】
住:東京都台東区浅草4-16-4 トドロキマンション1F
電:080-9878-3816
営:19時~翌1時
休:火曜
料:19~20時まで60分/1980円(20時以降は60分/2980円)。
詳しくはお店のHP(http://www.asakusa-akatsuki-yoru.com/top/)で

撮影/水野嘉之

スパム 主に池袋界隈に出没。重度のタイツフェチで、レギンスに対しては反対の姿勢をとる
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