年末は毎年恒例の年忘れ麻雀大会で惨敗したスパムです。集まったのはいまだに仲のいい大学時代の友人たち。昔話に花を咲かせていると、ふと大学時代を過ごした東武東上線沿線を思い出した。
池袋と埼玉エリアを繋ぐこの鉄道は、ほどよいローカル感を残しつつも、池袋という巨大歓楽街へ向かう人たちを輸送するからか、けっこうな確率でワイルドな風貌の人にも遭遇する(私見です)。当時、酔っぱらって始発で寝たら財布をすられたのも、今はいい思い出です。
牛だけでなくバニーもいる謎の店に突入
そんな東武東上線沿線にいまだに住む友人に話を聞くと「上福岡(池袋から30分ほどの駅)に面白い店があるぞ」とか。久しぶりに行ってみるかと、現地に向かった。
やって来たのは、埼玉県南部の上福岡駅。正直、読者の人にはなじみもクソもないだろうが、ひとまず駅から5分ほど歩くと、噂の店「ネオスナック牧場」はあった。
ひっそりと佇むスナックとは一線を画す派手な外装。ドアを開ければ目の前には巨大な牛のオブジェ。店内にはドラマ『探偵物語』の映像が流れ、壁や天井にはハイレグ美女のポスターや妙に豪華なシャンデリアが掛かっている。
スパムが東武東上線クオリティの進化ぶりに驚愕していると、カウガール風衣装に身を包んだ3人娘が登場した。れおなさん(28歳)、まるさん(24歳)、かなさん(25歳)の3人だ。れおなさんとかなさんは「生まれも育ちも上福岡」という、生粋の地元っ子である。嫌なこと全部忘れて飲め!
れおな「キャバで働き出した最初は身バレしたくないからほかの街で働いてたけど、23歳ぐらいで『バレてもいいや!』って地元に凱旋したんですよ。恥じらいを捨てたら近いほうがラクなんで」かな「わかるわかる。“一周回る”と、やっぱり地元がいいですよね。逆に同級生とか知り合いが来たほうが楽しく飲めますし」
地元愛に溢れる話を聞きながら、焼酎の水割りで乾杯! ちなみに牛に交じってなぜか一人だけバニーガール姿の従業員がいるが、「このコは基本的にはウエーターなんですが席に着くこともあるので、自由な感じで動いてますね」(店長)とのこと。細かいことなどどうでもいいのだ。
ちなみに同店では「居合わせたお客さん同士が相席になってワイワイ騒いで飲むことも多いですね。独特な一体感がある」(れおなさん)とか。そんなときに盛り上がるのが、お店名物の「地獄じゃんけん」というゲームだ。始めたらやめられない! 名物「地獄じゃんけん」
詳細は上の写真を見てほしいが、誰かがギブアップするまで焼酎をショットで飲み続けるという、地獄のようなゲーム。「ほんの1時間で10人がつぶれたこともあるし、この前は泥酔しすぎて店に泊まりました(笑)」(同)という。実際にやった結果は、スパムが6連チャン飲み……。ただ、想像以上に盛り上がるので、あっという間に距離感もボトルの酒もなくなる。まさに悪魔的遊戯だ。
そうして東武東上線沿いの雑多な空気を満喫し、プチ旅行気分で再訪しようと思うスパムでした。【ネオスナック牧場】
住:埼玉県ふじみ野市上福岡1-5-28
電:049-265-5539
営:20時30分~ラスト
休:ナシ
料:1セット60分/4000円(3人以上だと1人3000円)。
お店の雰囲気やさまざまなイベントの詳細は、牧場のインタグラム(@bokujyou1)でもチェックできる
撮影/水野善之
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スパム 主に池袋界隈に出没。重度のタイツフェチで、レギンスに対しては反対の姿勢をとる
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